

宴の終わりを そっと知らせる
「もう御開きにしよう」と
諧謔をまじえた声
別れも告げず 静かに立ち
名残は心に 残っていく
言葉が 意味を変える
沈黙が すべてを語る
覚悟と祈りの扉
人はまた 歩き始める
おほんと気取った お部屋さま
愛されることに 上下はない
女盛りの 思い死に
今はカアカア
呵呵大笑の烏のよう
生は芸術
死は完成
決定的な言葉も 時をへて
真実の一部になる
沙羅双樹も白くなった
孔子もついに絶筆
獲麟 鶴林
釈尊 入滅
終わりと始まりの音
「もう御開きにしよう」
言葉が尽きて 星静まる
旅は終わらない
おひかく
- 作詞者
Kneeking Records
- 作曲者
Kneeking Records
- プロデューサー
Kneeking Records
- プログラミング
Kneeking Records

Kneeking Records の“おひかく 〜 宴の終わりに 〜”を
音楽配信サービスで聴く
ストリーミング / ダウンロード
- ⚫︎
おひかく 〜 宴の終わりに 〜
Kneeking Records
『おひかく 〜 宴の終わりに 〜』は、辞書の旅「あ行」の掉尾(ちょうび)を飾る一曲です。
「御開き」という日本古来の美しい言葉を軸に、
終わりと始まりが静かに交差する瞬間を描きました。
宴が終わるときの、あの小さな諧謔(かいぎゃく)。
別れを告げないまま立ち去る背中。
沈黙のうちにだけ残る、本当の気持ち。
そして、孔子の絶筆「獲麟(かくりん)」と、
釈尊の入滅「鶴林(かくりん)」が、
同じ響きを持つ“かくりん”として重なり合い、
生と死、終焉と再生の二重奏を奏でます。
後半には、次章「か行」を導く烏の姿。
女盛りの思い死にを超え、
「カアカア」と澄んだ声で空へ解き放たれる自由。
辞書の旅の言葉たち、
書道の一文字一文字、
そして時間は結ばれ、
そっと幕を閉じ、また開いていく。
宴がお開きになっても、旅は終わらない。
その静かな決意と余韻を、音にしました。
アーティスト情報
Kneeking Records
Kneeking Records(ニーキング・レコーズ)は、「辞書の旅」の魂を音楽で表現する独立系レーベルです。 設立者は、書道家・辞書の旅人・元キックボクシング世界王者の佐藤嘉洋(さとう よしひろ)。 2013年より日本語辞典を一頁ずつ読み解き、その語釈をもとに詩・音楽・書作品を創作する「辞書の旅」プロジェクトを展開。 日々の言葉の発見とともに、その記録は今もなお積み重ねられています。 ジャンルは、Reggae、J‑POP、R&B、Soul、House、Gospel、Funk、Ska、時にはPunk Rockまで多岐にわたり、 “耳心地のよいサウンド”を追求しながら、言葉のリズム、書と声の交差する唯一無二の音楽世界を発信しています。
Kneeking Recordsの他のリリース
Kneeking Records



