

体温脈打つ 水辺に座って
覗く波紋 氷の隙間
言えなかった胸中 握りしめて
石を放ち また 巻き戻した
見下ろした 鉄のまち
澄んだ匂いだけが 溶けている
悴んだ指も か弱い強がりも
駆け抜けた闇も 全部抱きしめ
好きだよ 泳いでいたいよ
ひとかきひとけり まだ覚えている?
目に掛かる髪は 風に流されて
あの白い坂道を登れば
ドクンと意識 引き戻す
縞模様の信号灯
滲む粉雪が 降り積もっていく
錆びついた瞳 散乱した暮らし
寂しかったなんて 言ってあげるから
好きだよ 傍で泳いでいたいよ
記憶がまた 呼びさますなら
青い光に 別れを告げたなら
無重力の海を 泳げたなら
君のかけら 大切に取っておくよ
息継ぎをしている
息継ぎをしている
まだ終わりに
しないで
果てのない距離も
会えない未来も
ヒラリ流れた星も
全部あげるから
大丈夫 ずっと泳いでいくよ
- 作詞者
寒中遊泳
- 作曲者
寒中遊泳
- プロデューサー
寒中遊泳
- レコーディングエンジニア
寒中遊泳
- ミキシングエンジニア
寒中遊泳
- マスタリングエンジニア
寒中遊泳
- グラフィックデザイン
寒中遊泳
- ギター
Kei Nihonyanagi
- ベースギター
寒中遊泳
- ドラム
寒中遊泳
- キーボード
寒中遊泳
- シンセサイザー
寒中遊泳
- ボーカル
主卜トマト
- バックグラウンドボーカル
主卜トマト
- ピアノ
寒中遊泳
- その他の楽器
寒中遊泳

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- 1
みどりの幽霊
寒中遊泳
- ⚫︎
遠泳
寒中遊泳
寒中遊泳は、「痛みに寄り添う青い光を」をテーマに活動する、クリエイター1Pによるソロプロジェクトである。
冷たさや痛みを振り払うのではなく、それらを抱えたまま光の方へゆっくりと泳いでいく。
このように儚くも確かに存在する静かな意志が、プロジェクト名「寒中遊泳」と、すべての楽曲に通底している。
1stシングル『みどりの幽霊 / 遠泳』は、喪失と記憶、それらを抱えながら前進しようとする決意を、二つの異なる距離感から描いた作品である。
『みどりの幽霊』は、星系をコンセプトに、かつて存在していた確かな感情が形作る残像を主題とした、形而上的な楽曲である。
沈む星座、量子、エキゾチックマター、ガラス越しの微笑み、放物線といったイメージは、記憶とリアリティ、触れられるものと触れられないものの境界を曖昧にしていく。
直接的に語られることのない「君」は、まるで幽霊のように輪郭を持たず、それでも確かに、視線の先や指先の感覚として、記憶の中から立ち現れる様子が描かれている。
対して『遠泳』は、より身体的で現在進行形の視点から描かれる楽曲である。
冷たい水辺に座って石を投げる情景や、息継ぎをしながらも遠くへ泳ぎ続ける姿は、受け入れ難い現実や感情を抱えながら生き続けようとする意志を象徴している。
鉄のまちの匂い、白い坂道、粉雪、縞模様の信号灯といった暗く沈んだ風景の中で、「好きだよ」、「傍で泳いでいたいよ」という言葉が繰り返されるが、それは決して明るい告白ではなく、不安や孤独を含んだまま差し出される、弱い祈りである。
恋慕としての「好きだよ」ではなく、おまじないのように自分自身へと言い聞かせる側面を覗かせている。
サウンドは、For Tracy HydeやLuby Sparksを想起させるような日本語ドリームポップを主軸に、オルタナティブやシューゲイザーのテイストを滲ませたものとなっている。
ギターとシンセサイザーが幾重にも重なり、淡い残響と余白を大切にした構成が特徴。
本作『みどりの幽霊 / 遠泳』は、メッセージをリスナーに強く突き付ける作品ではない。
むしろ、ひとりでいるときにふと浮かび上がる痛みや、忘れたはずの孤独に苛まれた際、そっと寄り添い、優しく触れてくれるような音楽である。
寒中遊泳は、この二曲を通して、冷たさの中でも泳ぎ続けることの尊さ、そして微かな光が確かに存在していることを描いている。
アーティスト情報
寒中遊泳
寒中遊泳は、「痛みに寄り添う青い光を」をテーマにした、 クリエイター1Pによるソロプロジェクト。 Dream Pop / Alternative Rock / shoegazeを基軸に、 柔らかく重なるシンセサイザーやギターのレイヤーと、 淡い残響、呼吸のように揺らぐメロディが特徴。 2026年1月始動。
寒中遊泳の他のリリース


