

大理石(マーブル)の 白いカウンター
差し出された 細いサインペン
宿泊カード 名前を前に
迷いなく書く 慣れた苗字(なまえ)
もしもあの時 頷いてたら
誰かの妻と 呼ばれたはずね
青いキーホルダー 重たくて
掌(てのひら)で 冷たく光る
カシミアのショールを きつく巻き直し
テラスに出れば 冬の潮風(かぜ)
都会(まち)のノイズは ここまでは届かない
蒼いインターバル 水平線の彼方
ゆっくりと溶けてゆく 船の灯(あかり)
あなたの知らない 音階(スケール)をなぞり
ただ 波の音を聴いている
サヨナラは まだ 歌わなくていいの
煙草の煙 満ちた会議室
笑顔で配る 重いコーヒー
記号のように される毎日
窮屈すぎる この日常を
自由の女神に 背を向けた日も
守り抜いたの 私の署名(クレジット)
これでいいのと 呟くたびに
指先が 微(かす)かに震えてる
点滅を繰り返す 遠い遠い光
あれは選ばなかった もうひとつの未来
闇に吸い込まれ 消えてゆく
Mrs.(ミセス)の椅子に 別れを告げたあとの
自由はこんなに 風通しが良すぎて
時々自分が 透明に見えるの
ねぇ 夜が明けるまで
心のチューニング 合わせていたい
深いミッドナイト 水平線は消えて
何も見えなくなった 海を見つめる
独りきりで選ぶ 旋律(メロディ)を抱いて
ただ 風の音を感じてる
サヨナラは もう 闇に溶けたはずね
Tokyo Night
Blue Solitude
Solfège in the dark
- 作詞者
Akemi
- 作曲者
Akemi
- プロデューサー
nanayon music
- ミキシングエンジニア
nanayon music
- ボーカル
Akemi

Akemi の“海辺のソルフェージュ”を
音楽配信サービスで聴く
ストリーミング / ダウンロード
- ⚫︎
海辺のソルフェージュ
Akemi
- 2
孤独のディシジョン
Akemi
- 3
サヨナラの速度
Akemi
- 4
砂嵐のセレナーデ
Akemi
- 5
記憶のエンドグルーヴ
Akemi
- 6
指先のプライオリティ
Akemi
- 7
夜のバランス・コントロール
Akemi
- 8
黄昏のクロス・フェード
Akemi
- 9
トパーズの街
Akemi
- 10
真鍮のチェックアウト
Akemi
- 11
雪のリフレクション
Akemi
- 12
インターチェンジ・ブランク
Akemi
- 13
成層圏のオート・パイロット
Akemi
- 14
西海岸のミステイク
Akemi
- 15
北ウィングのセパレーション
Akemi
「GROOVES & TAILLIGHTS」は、テールランプの残光がレコードの終わりの溝へ沈んでいくまでを追った15曲を収めた、Akemiの3rdアルバム。
冬の海辺のホテルで書く宿泊カード、終電後のホームの公衆電話、料金所を過ぎた夜の高速、雨のレコード店で譲らなかった一枚、そして預かったままだった真鍮の鍵――助手席を降り、鍵を置き、自分の速度へ戻っていく夜の決意を、ひと続きの流れとして編んでいる。
架空のAIシンガー Akemi が歌うのは、誰かの用意した心地よさに座り続けないと決め、そのぶんの寒さを自分で引き受ける大人の感情。
70年代後半から80年代初頭のニューミュージックやシティポップが持っていた、夜の高速、レコード、雨の空港を描く叙情性を下敷きに、現代的な感性で再構築した15曲となっている。
前半は預けていたハンドルを自分の手に取り戻すまでを、後半は預けたままだった操縦桿を解除するまでを走る。
最後の一曲でタクシーの黒いドアが閉まり、告げた行き先は彼との静寂ではなくいつもの東京だった――そんな自分の速度へ戻るまでの物語を収めたアルバム。
Produced by nanayon music.
アーティスト情報
Akemi
1970年代後半〜80年代前半の「シティポップ/ニューミュージック」が持つ哀愁と夜の空気感を、生成AIと編集で“作品として”再構築する音楽プロジェクト。 Akemi(アケミ)は、神奈川県大和市出身という設定で生まれた架空のAIシンガー。都会の孤独、大人の恋、夜の感情を、ノワール調のシティポップとして歌う。 作詞・作曲・歌唱・ビジュアルは生成AIを制作ツールとして用いながら制作し、「AIの中にある人間味と懐かしさ」をテーマに探求している。
Akemiの他のリリース
nanayon music



