Lyric

始まりは　薄暗い窓際に佇む少女

月明かりにふわりと浮きあがる陶器のような白い肌、宝石の輝きを宿した瞳

星たちの囁きに少女は静かにその瞳を閉じた…

「願いひとつ叶えよう」

真夜中 星が笑う

背中のネジを巻く

君を想った

永遠に終わらない

君に捧ぐ世界

涙も生命も置いて

誰の夢も届かぬ果て

そんな運命が欲しい

青い瞳 君とふたり

忘却のReDoll

綺麗になりたいの

誰より空虚でいい

血の通う世界は

醜い…嫌い…

あの夜に願った

ビスクの姿は

君とお揃いの白亜

輝く硝子の瞳が

幸せにしてくれると

信じていた 繋ぐ指に

婁絡の幻想

棘先に滲んだ色

貴女にお似合いの終焉

月満夜、悪魔が顰める

嗚呼…わたしは笑みを零す

可哀想な継母

望みが叶ったはずの【彼女】は今、何を想う？

恍惚に映る世界は刹那 揺らぎ ぼやけてゆく……

「これで…これでよかったの…？」

「…私が本当に望んでいたのは…」

この心の中の旋律

壊れてしまう

君はどこ？

錆びつく悲鳴

ひとりじゃ弾けない

誰の熱も届かない…

ねぇわたしを呼んで

「アイ…シテ…■」

窓辺に映る

わたしはReDoll