ROMANTICMAN GOING TO THE FRONT: The Essentials of Music for Performance 2007-2020のジャケット写真

ROMANTICMAN GOING TO THE FRONT: The Essentials of Music for Performance 2007-2020

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笑いあり、涙あり、そして愛と勇気に満ちあふれた、まるでロマンティックコメディ映画を観ているような音楽物語、誕生!──音楽とアートを横断しながら活動を展開してきた作曲家=川瀬浩介は、これまで主にダンス・パフォーマンスのための作品を手がけてきました。本作《ROMANTICMAN GOING TO THE FRONT: The Essentials of Music for Performance 2007-2020》は、2007年から2020年初春に至るまでおよそ13年間にわたる、川瀬の音楽大河です。  「パフォーマンスのための音楽」と聞いて、どんな印象を思い浮かべるでしょう?──公演の場で味わえば十分、聴きかえすには及ばない──多くの方がそう感じているかもしれません。もしくは、音楽の印象さえ残っていないのではないでしょうか?  川瀬は、ダンスのための作曲とは、「動くもの、目に見えるものとの戦いである」と表現します。ステージ上で放たれるダンサー陣のほとばしる情熱に飲み込まれ印象がぼやけてしまうことのないように、ひとつひとつの音に磨きをかけ、同時にポップス、ロック、エレクトロニック、ジャズ、ヘヴィメタル、クラッシック、現代音楽、実験音楽、そして環境音楽・・・あらゆる音楽的仕掛けを散りばめて時間軸設計を施し作曲されています。そして鑑賞者は、その音世界のなかで、自ずと想像の物語のなかへと誘われていきます。時には自らの歌声をも駆使して仕上げられた音楽たちは、ユーモラスかつチャーミングでありながらもシリアスさ、真摯さを欠かすことなく、なぜか聴いているうちに大切な想いが胸いっぱいに込み上げてくる──世代、性別、年齢、国籍、問わず、思わず口ずさみ、体を揺らし、涙したくなる音楽の宝箱──それが、「ロマンティックコメディのような音楽」と呼びたくなる理由です。そう、ここには、生きていくうえで大事なことが全部詰まっているのです。  この作品は、川瀬の作曲家としての「終わりの始まり」と言えるのかもしれません──GOING TO THE FRONT──この、全40曲、2時間42分のこの超大作を聴き終えたとき、そのタイトルに込められた祈りのような想いが、あなたにも感じ取ることができるはずです。そのときどんな風景が心に広がったのか? ぜひ感想をシェアしてください。

アーティスト情報

  • 川瀬浩介

    川瀬浩介(かわせ こうすけ)作曲家・美術家・元介護者・ロマンティスト 1970 年 京都生まれ 東京育ち 02 年、光のための音楽《Long Autumn Sweet Thing》を発表し、美術家としてデビュー。 10 年、第 13 回文化庁メディア芸術祭に、代表作《ベアリング・グロッケン II》(ベアリ ングに用いられる金属の球を使って鉄琴を自動演奏させる楽器)が出展され話題に。 12 年冬、東京スカイツリーで催されたイルミネーションイベントにて音と光のインス タレーション《光の音色:a tone of light》を発表。作曲家として、10 年より現在まで、 森山開次、びびのこづえと協働によるダンス・パフォーマンス《LIVE BONE》を展開中。 15 年と 19 年には、新国立劇場委嘱ダンス作品として制作された森山開次《サーカス》、 《NINJA》の音楽を担当した。デビュー以来、「間口が広く奥行きのあるもの」を追求している。「あなたの心に眠る感動を呼び覚ますこと──それが私の使命です。」

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