Lyric

雨傘に這う光なぞって

垂れる雫の旅立ちを見送った

今はそのままでいい

気付かないほどの雨が降り始めて

鈍る視界とは逆に心は弾む

雨傘に這う光なぞって

垂れる雫の旅立ちを見送った

いつの日にかまた空へ上がる

繰り返しの今日を詰め込んだ

定時通りの旅立ちを見送った

痛いのは私だけじゃないね

落としてきたもの 全部払って

腫らした頬隠さず笑ったなら

綺麗なままの私じゃないんだけど

ささやかな風に跨って

残してきたものをそっと飛び越えた

雨傘に滴った絵空事

気付きたい

貴方のつぶさな視線は何を見て

何を感じているのかを

冷たさを通貨にして買った

その体温はまた街へ逃げ出すけど

いつの日にかまたここへ還る

今日の雨はあの歌のように

夜更け過ぎに雪へと変わらないけれど

独りなのは私だけじゃないね

当たり前になっていく

そのままになっていくけど

嵐の中同じ体温で同じ夢を見る

胸に空いた穴 全部洗って

腫らした頬を隠して笑ってても

綺麗なままの私じゃないんだけど

ささやかな風が過ぎ去って

残してきたものを全部攫っていく

雨傘に滴った絵空事

私の描いた秘密の絵空事