

鍵を回す 暗い土間
冷えた空気 肩を撫でる
銀のサイフォン ねじ込めば
並ぶグラスが 汗をかく
シュッと鳴る 短い音
氷が溶ける グラスのなか
鶴間の踏切 思い出す
音だけで 電車は来ない
注がれた気泡(あわ) 見つめてる
弾ける音が 部屋に落ちて
閉じ込めた はずの熱が
静かに 抜けていくの
秒針だけが 響く部屋
彼のグラス 粗くなる泡
椅子のズレも そのままに
圧をなくした 水がある
十六号の トラックに
揺れる小瓶を 押さえた手
違和感には 気づくのに
理由(わけ)は 口にしないまま
水に戻った ため息を
流し台へと 空けていく
閉じ込めた はずの熱が
静かに 抜けていくの
サイフォンを 棚に戻し
グラスを一つ 伏せておく
もう待たない そう決めたのに
指が次の曲 選んでる
- 作詞者
Akemi
- 作曲者
Akemi
- プロデューサー
nanayon music
- ミキシングエンジニア
nanayon music
- ボーカル
Akemi

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気泡のサイレンス
Akemi
「気泡のサイレンス」は、同じ金曜の夜を繰り返しながら、二人の間から少しずつ何かが抜けていくすれ違いの兆しを描いたミディアムテンポのシティポップ。
三軒茶屋のアパートの暗い土間、銀のソーダサイフォンに装填するカートリッジ、汗をかく二つのグラス、秒針だけが響くキッチン、そして泡が粗くなっていく彼の一杯――いつもと同じはずの動作と音が、帰らない相手の不在を静かに浮かび上がらせる。
架空のAIシンガー Akemi が歌うのは、聞けば答えが返ることを知りながらも、自発的にこちらを見る瞬間だけを待ってしまう、問いを飲み込んだまま違和感を手放せない大人の孤独。
70年代後半から80年代初頭のニューミュージックやシティポップが持っていた、都会の夜、部屋の空気、沈黙の中で測る関係の温度を描く叙情性を下敷きに、現代的な感性で再構築した一曲となっている。
気の抜けた炭酸水を流しに捨て、グラスを一つ伏せる――それは待っていた時間ごと証拠を消す動作。もう待たないと決めたはずの指が次の曲を選んでしまう、その矛盾のまま窓際に立つ一人の金曜を描いた楽曲。
Produced by nanayon music.
アーティスト情報
Akemi
1970年代後半〜80年代前半の「シティポップ/ニューミュージック」が持つ哀愁と夜の空気感を、生成AIと編集で“作品として”再構築する音楽プロジェクト。 Akemi(アケミ)は、神奈川県大和市出身という設定で生まれた架空のAIシンガー。都会の孤独、大人の恋、夜の感情を、ノワール調のシティポップとして歌う。 作詞・作曲・歌唱・ビジュアルは生成AIを制作ツールとして用いながら制作し、「AIの中にある人間味と懐かしさ」をテーマに探求している。
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nanayon music



