

テーブルの上 ばら撒いた緑黄色
どれもこれも
流言飛語を和えて僕は噛んだ
舌の上で踊った
転がして骨の奥を
無味無臭にして絶えず飲んだ
点滅信号の直下
行き交った誰も彼も
後ろめたそうに夜を噛んだ
矢継ぎ早に通りを去った対向車のライト
薄氷だった会話にヒビを刻んで
大抵
くすねた体で改訂
磨く 磨くんだ
大抵
似合わない服で改訂
磨く 磨く柄の方
テーブルの上 ばら撒いた心外な懐古
待ちぼうけになっていた夜に僕は噛んだ
一挙手一投足で入り浸った廃墟
対抗馬はいつだって
明日の僕で
大抵
くすねた体で改訂
磨く 磨くんだ
大抵
似合わない服で改訂
磨く 磨く柄の方
旋回 踊って
旋回 揺らいで
旋回 祈って
作った剣先で
僕は見渡すよ
大抵
薄めた言葉で改訂
慕う 慕うんだ
大抵
解けた言葉で改訂
慕う 慕う手の奥
旋回 踊って
旋回 揺らいで
旋回 祈って
選んだペン先で
僕は描くよ
次の時代を
旋回 踊って
旋回 揺らいで
旋回 祈って
描く線の世界で
僕は話すよ
刃のない僕の間で
朝に捨てるはずだったクレイモア
朝に捨てるはずだったクレイモア
- 作詞者
ローライラック
- 作曲者
ローライラック
- レコーディングエンジニア
KAZZ
- ミキシングエンジニア
田代唯人
- マスタリングエンジニア
田代唯人
- ギター
田代唯人
- ベースギター
髙島匠美
- ドラム
葉月
- ボーカル
田代唯人
- バックグラウンドボーカル
葉月

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ストリーミング / ダウンロード
- 1
tangible
ローライラック
- 2
楔
ローライラック
- ⚫︎
claymore
ローライラック
- 4
夢遊病
ローライラック
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オールトの雲
ローライラック
- 6
東京
ローライラック
- 7
intangible
ローライラック
- 8
最終電車
ローライラック
前作を作り終えた時からずっと、もっと心の深いところにある音楽を作品にしたくてたまらなかった。
心には形がない。だから描写するときは言葉にしたり絵に描いたり、何かに変換して、かたちにして表現しようとする。
音楽においても、心にあるものを描写するわけだから、かたちにしなくてはならない。前作はそのかたちを曲単体に込めたが、どうしても質量的な限界があるような気がしていた。だから、今作ではアルバムという大きなフォーマットで表現した。曲にも込めつつ、アルバム全体にも込める。こうして出来上がったのが「かたちあるもの」である。
全8曲。正直、全体を通して暗い1枚だと思う。心の奥底から引っ張ってきてかたちにしたから、あたりまえの話だけれど。
そしてそれと呼応するように、作中ではさまざまな音が鳴る。歪んだギターから水のようなシンセ、電車のモーター音まで。
けれど、音楽のジャンルなんて関係なく、その姿勢こそが僕らをロックバンドとする所以だと思う。
僕たちは、エレクトロロックバンド、ローライラックです。ロックバンドです。確実に。
だから、この作品をロックバンドの作品として世に出せることが嬉しくてたまりません。
仙台での僕らの2年間は、どう受け入れられていたのだろうか。
かたちあるものとして、人の目に写っていただろうか。
でも、ローライラックのこれからは、多分大丈夫だと思う。
これだけ自信あるものを作れたんだから、多分大丈夫だと思う。
アーティスト情報
ローライラック
2022年、Vo./Gt.田代唯人を中心に仙台で結成されたロックバンド。 煌びやかなエレクトロサウンドを軸に、ポップなメロディの中で影を落とすような歌詞は、そのアンバランスさと相まって独特の世界観を織り成す。 2025年春より拠点を東京に移し、以後も精力的な活動を続ける。
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