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絵本作家・まえをけいこ。による作詞プロジェクト、sentimental mission。
日々移ろうもの。
移ろわず、とどまり続けるもの。
さまざまな感情の質感を、標本のように、一曲サイズに書き留めています。
ふっと息づいたり、そっと終わったり。
うんとあとから、余熱や余波のように胸のほとりへ、やっと届いたり。
きもちのレパートリーがひとつ増えたとき、
この私的で静かなミッションは、成功といえるのかもしれません。
淡く儚いものもよし。
揺るがない、硬質の感傷もよし。
覚えていたいものすら薄れてゆく時間の中で、
残された粒子に愛をこめて。
あなたの、あの日あの時に寄り添える一曲となりますように。
彩ってくれるのは、sentimental mission。
歌心あるAI workと共に制作しています。
夏のめかくし
まえをけいこ。
まるい雲が いま
真上を通り過ぎていく
風の空 見上げる公園
ふるいアカシアは
ざわめきも吸い込むから
木陰の中はしずかね
去年は歳の数だった石の階段
のぼりつめると
水族館の屋根が見えたの
こころが ひとつ あまってる
どこかが すこし ちがってく
時がめかくしする
あなたの顔も 浮かばなくなる
はじめての場所に
二人で行くのはだめね
印象があとをひくから
誰かと来たあと
ひとりでくるのもだめね
まえと比べてしまう
噴水をひとめぐりすると虹を囲める
そんなふうにね
きもちを独り占めしたかった
どんな ところに ひかれたか
どんな かたちで こわれたか
夏がめかくしする
あなたの声も 浮かばなくなる
こころが ここに あまってる
景色も たぶん 変わってく
時がめかくしする
あなたの顔も 浮かばなくなる
忘れていくことを罪だと十代の頃は思っていたから、忘れていくことを受け入れるまで大変でした。めかくしはやがてやってくるけど、反射するようにそれでも残された砂粒や塵のような結晶があります。それくらいしか持ち歩けなくなるんだと思う。
絵本作家まえをけいこ。の作詞プロジェクト。 Musician:sentimental mission lyrics:まえをけいこ。 あの日あの時のきもちの気配、そっと息づいて、そっと始まり、そっと終わるような繰り返し。感情の標本のように、季節や時刻と結ばれたその記憶が、うんと後から余波のように届くときに、このミッションは成功するのかもしれません。
sentimental mission