

彼女と出会ったのは
土砂降りの夜
ずぶ濡れ ワンピース
血の匂い
店じまいに
ふらっと入ってきて
紙とペンを求める仕草
口がきけなかった
色んな客が
いるから別に
気にはしなかったけど
食事を終えて彼女は
紙とペンで言った
「帰るところがない」
慣れたような上目づかい
なぜかわからないけど
それが当たり前のように
店の二階の
僕のベッドを貸した
そして彼女は
そのまま住み着いてしまった
僕の寝床は
ソファになった
彼女は店を
手伝うようになった
要領は酷く
悪いけれど
休みの昼下がりは
広場へ行く
形の悪い
サンドイッチ持って
子供は嫌いじゃ
ないみたい
おんなじように
はしゃいでるから
いつかの帰り道
夕日を浴びて彼女は
紙とペンで言った
「世界はこんなにきれいなんだね」
彼女が出て行ったのは
土砂降りの夜
書き置き 遠くで
サイレンの音
私はもう
ここにはいれないって
だけどあなたのおかげで
なくしたものを
見つけられたような
気がするから
ありがとう
さよなら
君のおかげで
僕も思えたよ
世界はこんなに
きれいなんだね
悲しいほどに
悲しいほどに
悲しいほどに
悲しいけれど
- 作詞者
吉田雅志
- 作曲者
吉田雅志
- レコーディングエンジニア
吉田雅志
- ミキシングエンジニア
吉田雅志
- マスタリングエンジニア
吉田雅志
- ギター
吉田雅志
- ベースギター
吉田雅志
- ボーカル
吉田雅志

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- ⚫︎
聾唖のココ
吉田雅志
本能でしか生きられなかった女と
幸せを見失っていた男
ふたりは出会い
互いに何かを見つけた
喪失と再生の狭間で描かれる
静かな物語
軽快なテンポとサウンド、
ぶっきらぼうな歌声が
優しくも寂しさを感じさせる楽曲。
その先に
悲しみが待っていたとしても
それすらもきっと
美しいことなのだろう
アーティスト情報
吉田雅志
1986年1月生まれ。新潟県出身。 19歳でギターを始めバンド活動をするも、メンバーが定着せず2011年よりソロに転向。 死をテーマに、またそこから逆説的に生を見いだすような曲をエレキギターで歌う。 希望は良いものだ。しかし、絶望した心に寄り添えるのは絶望の歌である。 そして人を生かすのは希望ではなく、絶望を越えていく意志だ。
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