

朝イチで柵がない
胸騒ぎが的中だ
足跡は畑の方へ
犯人は だいたい決まってる
名前を呼べば知らん顔
全力で逆方向
なのに夕方になると
自分の牛舎に立ってた
怒る理由は山ほどあって
笑う理由は もっとあって
ほんと 手のかかるやつだ
モカ
脱走犯のくせに
迷子みたいな顔すんな
世界は広いんだぞ
でも戻る場所は ここだ
モカ
土まみれの鼻先で
今日も勝ち誇ってる
ため息ついて
でもなぜか 笑ってる
動かない朝が来て
鳴き声もしなかった
背中に触れた指が
いつもより 冷たくて
獣医の車の音
やけに大きく聞こえた
お前は草も食べずに
じっと空を見てた
もしも って言葉を
何度も 飲み込んで
見ないふりしてた
モカ
強いふりはやめろよ
お前は牛だろ
踏ん張らなくていい
倒れていい 今日は
モカ
この広い背中
初めて 小さく見えた
呼び続ける声が
空に 逃げていく
雨の音だけが
時間を動かして
何もできないまま
夜が 来た
モカ
もし明日 会えなくても
名前は 消えない
柵も 道も
全部 覚えてる
モカ
別れは声を出さない
ただ 静かに立ってる
夕焼けの中で
お前は 草を噛んでた
モカ
またな
- 作詞者
藤原彩音
- 作曲者
藤原彩音
- プロデューサー
藤原彩音
- グラフィックデザイン
藤原彩音
- ギター
藤原彩音
- ボーカル
藤原彩音
- バイオリン
藤原彩音

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モカ
藤原彩音
「モカ」
実話のようで、実話そのもの。
「モカ」は、一頭の牛との日々を描いたカントリー・フォークソング。
アコースティックギターを軸に、温かいベース、素朴なドラム、さりげないフィドルとハーモニカ。飾らない、生々しい音像で物語は進んでいく。
前半は、脱走常習犯の牛・モカとのコミカルな日常。
柵を抜け、畑を荒らし、夕方には何食わぬ顔で戻ってくる。
怒る理由は山ほどある。
でも、笑う理由はそれ以上にある。
しかし物語は、ある朝から静かに変わる。
動かない背中。
響きすぎる獣医の車の音。
飲み込まれる「もしも」という言葉。
ボーカルは序盤では軽やかに、遊ぶように歌う。
中盤では脆く、抑えた震えを含み、
そして最後のサビで、感情が一気に解き放たれる。
強くなくていい。
踏ん張らなくていい。
笑いと緊張、愛情と恐れ、そして受け入れる覚悟。
この曲は「別れ」を大きく叫ばない。
ただ、夕焼けの中で静かに立ち尽くす。
派手な演出はない。
でも、確かに胸に残る。
モカ。
またな。
アーティスト情報
藤原彩音
藤原彩音(Fujiwara Ayane)は、影と光の感情を歌声で描き出す女性シンガー/ 激しいロックの衝動、アニメソングの高揚感、切ないバラードの静けさ――その全てを芯の強い歌声と情熱的な表現で届ける。 2019年より活動開始。週2曲ペースでオリジナル楽曲を発表し続け、国内外のファンへ独自の音楽世界を発信している。 彼女の音楽はTuneCore Japanを通じて、Apple Music、Spotify、LINE MUSICなど主要ストリーミングサービスで配信中。 公式アートワークはMidJourneyで制作されたビジュアルを使用し、SNSでも最新情報を更新中。
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