幾度目かの春のジャケット写真

歌詞

君の頬 冷たさをまとう

葉山リナ

光溢れる午後 風の中で触れた君の頬

冷たさをまとう この空の下

君は僕の前を 子猫のようにあるいて

名前を呼んでも 振り向かない

塀の上を 渡るみたいに

両手を広げて バランスを取る

笑う理由は 教えないまま

ふいに 距離が広がっていく

同じ歩幅を 保とうとするのに

遅れてく僕

つないだその手が 冷たくて

温めようと ポケットに入れても

すぐに引っ込める

日差しが傾き 影が少し伸びて

言葉は 風に消えてゆく

確かめるほど ずれていく

戻し方を 知らないまま

あきらめかけた 架空の日々が

君の笑顔を にじませる

近くもなく 遠くもなく 崩れてゆく

僕だけを 残したまま

シロツメクサを かきわけて

よつばを 探していた君

子猫のように じゃれていた

その距離が わからなくなる

雲が流れて 風が止んで

午後はまだ 明るい

スマホを見る君は

何を見ているのだろう

同じ場所にいるのに

どこを見ているの

積み上げた日々 どこに流れる

風はわたる 光が溢れる

近づくほど 遠ざかる

僕はただ ここに崩れてく

光溢れる午後

風の中で触れた君の頬

冷たさをまとう この空の下

  • 作詞者

    葉山リナ

  • 作曲者

    葉山リナ

  • プロデューサー

    葉山リナ

  • ボーカル

    葉山リナ

幾度目かの春のジャケット写真

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失ったものは、戻らない。
それでも、春は何度でも訪れる。

『幾度目かの春』は、
喪失のあとを生きる時間を静かに描いたアルバム。

名前を呼ばないまま胸に残る記憶、
光の中に溶けていく不在、
そして、気づけばまた巡ってくる季節。

悲しみを強く語ることなく、
前向きであることを強いることもなく、
ただ「それでも生きている」という事実を、そっとすくい上げる。

明るく乾いた喪失、
湿ったままの記憶、
そして、少しずつ呼吸を取り戻していく時間。

いくつもの春を越えて、
人は何を抱え、何を手放していくのか。

これは、誰にでもある「大切な人」を
心の中に抱えたまま進んでいくための、静かな歌たち。

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