鰯の遁走のジャケット写真

どうしたんだ 水くさいな 最近音沙汰 ないじゃないか

電話ください 今すぐに 俺の兄弟

どうかしたら 忘れそうな 間柄か そうじゃないだろう

呼ばれたら すぐにだって 駆けつけるぜ 俺の兄弟

すっかり無口を決めこんで 虚ろな目をして塞ぎこむ

腕組みばかりじゃ しょうがないぜ ホントの人生は

ください ください ふてないで やってちょうだい

ください ください 魂を持った 兄弟

通じあった ことばも消え かつてはあった 熱気も冷め

世知辛い世の中よ 冬の時代 ついに到来

無慈悲な世間と詰るかい 無力なおのれを嘆くがいい

頬杖ついてたってしょうがないぜ ホントの人生は

ください ください 気合い入れてやってちょうだい

ください ください 心配するなって 兄弟

グレート!

下種の勘繰り おやめなさい

足掻いたって 勝ち目なんて ないですぜ

潔く 負けちまって いいじゃないの こんな問題

無邪気な笑顔 どこへ行った 陽気で のん気で いいじゃないか

なんとかなるもの そんなもんさ 今後の人生は

ください ください ケツを割らないでちょうだい

ください ください 命預けますぜ 兄弟

ください 根性見せてちょうだい

ください ください 俺とおまえは 兄弟!

  • 作詞者

    岩下啓亮 Sardine

  • 作曲者

    岩下啓亮 Sardine

  • プロデューサー

    岩下啓亮 Sardine

  • レコーディングエンジニア

    岩下啓亮 Sardine

  • ミキシングエンジニア

    岩下啓亮 Sardine

  • ギター

    岩下啓亮 Sardine

  • ベースギター

    岩下啓亮 Sardine

  • シンセサイザー

    岩下啓亮 Sardine

  • ボーカル

    岩下啓亮 Sardine

  • バックグラウンドボーカル

    岩下啓亮 Sardine

  • パーカッション

    岩下啓亮 Sardine

  • プログラミング

    岩下啓亮 Sardine

鰯の遁走のジャケット写真

岩下啓亮 Sardine の“兄弟”を

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1999年、私は確かに「遁走」の状態にあった。他人との関わりが希薄になり、同時代性を感じられなくなっていた。特に音楽においては流行とはまったく無縁になり、帰る家を見失ってしまったように感じていた。
つくった歌のカッコ悪さに、自分でも辟易していたが、その不恰好さを逆手に取ってやれと開き直ったのが、この時期の作品だ。ここに収められた9のトラックいずれもが、恥ずかしくなるようなクサさを放っているが、四半世紀もの時を経た今では、古いも新しいもなく、私には、ただの個性的な歌として響いてくる。
私は確かに崖っぷちまで追いこまれていた。が、だからこそ新境地を開拓できた。「藍を染めあげ」を録音したとき、確かな手ごたえを感じ、もう少しやってみようと決心した。
世紀末のこの時期の歌を紹介できて嬉しい。どうか楽しんで聞いてください。

アーティスト情報

  • 岩下啓亮 Sardine

    鰯こと岩下啓亮 Sardineです。 1983年から2003年までの20年間で、ひとり多重録音した楽曲が約200曲あります。これらを8枚のアルバムにまとめて2024年に順次アルバムをリリースしました。2025年はアンソロジーの代わりに、年代順に編集したアルバムを発表します。 その音楽は、多種多様です。親しみやすいポップスもあれば、社会的視点をそなえたメッセージソングもあります。プログレッシブな構築性もあれば、パンク的な破壊志向の側面もあります。手ごわいピアニストで、マッドなシンセサイザー弾きで、たどたどしいギタリストで、音の読めるベーシストで、緩いリズムのパーカッショニストで、ひとり多重コーラスを駆使する、不器用なシンガーソングライターです。それらすべてのパートが、一つの人格に統合されているのです。 ロマンチックと薄情と情熱の混淆、とりとめもない不安と届かぬものへの憧憬を描いた、オールディーズだけどもエヴァーグリーン。表情豊かな鰯の音楽を、ぜひお聞きください。

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