Lyric

線香花火

夏の声がどこからか聞こえてくる

あの懐かしく幸せな音

ぽたりと落ちる線香花火のように

少しだけ思い出させてくれる

夏のにおいを運んでくれる恵みの雨

あのせつなくて甘い香り

いつだって子ども心をくすぐって

くれたあの夏がやってくる

まだ小さな妹と虫かご持って

駆け出した、いつもの公園

蝉しぐれに包まれて

夢いっぱいの希望をつかまえた

初めて一人で暮らしを始めたのも

こんな暑い日だったな

ワクワクと瞳を輝かせていた

僕をみるのはとても寂しかったよね

久しぶりに家族で集うお祭り一粒の

花火が時の流れのように早かった

あのしだれ花火をいつまでも

みんなでみようと約束したね

地図のない冒険の毎日はアイス

クリームのようにきらきらしていた

気づいた時には儚さの花びらに

なってあっという間に溶けてゆく

夏の暑さが教えてくれる

僕と君との心の距離

今日だって明日だって温もりの

波に包まれることを願っているよ

夏の風景がどんどんと見えてくる

あの忘れられないきおく

今頃君はどこにいて、何をしている

のかな。またいつか会えたらいいな

生まれたころから知っているあの

家族の味を何度も何度も食べたいな

隠し味は言葉にできない愛情と一生

懸命に作るその表情だったんだね

愛しいいのちが駆け回る公園で

いつの日か微笑んだらいいな

ひぐらしの合図であなたと手を

繋ぎながら未来のことを話したい

線香花火のような僕らの人生

いつかなくなって消えてしまう前に

星空に向けた小さな願い

穏やかな祈りが一粒の笑顔となって

いつまでも　いつまでも

あなたを照らしますように