RACING TO THE SKY

『RACING TO THE SKY』は、喪失と再生、そして天へ向かって走り続ける意志を描いたエモーショナル・レーシングロックである。
胸に残る痛みと、消えない言葉。それらを燃料に夜の闇を切り裂き、空へと駆け上がっていく主人公の姿を、スピード感と祈りの両面から描写している。

楽曲は静かなセンチメントから幕を開け、言えなかった気持ちや孤独が重くのしかかる。しかし、ハンドルを握る手、吹き抜ける風、聞こえてくる仲間の声が、主人公を前へ押し出していく。
英語のコーラスでは、夜空を突き破るような強い決意が放たれ、失われた存在との“再接続”がテーマとして力強く響く。

虹が架かれば空と地上が再び繋がるように、本作は「別れても絆は途切れない」というメッセージを、疾走感あふれるサウンドに乗せて真っ直ぐに届ける。
クライマックスでは、残された願いを胸に未来へ走る決意が爆発し、タイトル通り“空へ向かうレース”が精神的な飛翔へと変わっていく。

『RACING TO THE SKY』は、痛みの中でも前を向き、再び光を掴みに行く者の物語だ。
その魂の走りは、今も空へと続いている。