Lyric

池尻大橋田都線

渋谷で東横 乗り換えて

学芸大学下車して碑文谷目指し

月光原の図書館へ

東横線から素朴な景色

遠く沈む夕陽は

長い影を落としていた

深く染みる藍色は飾りを散らす

子どもの声に 家路を急ぐ靴の音

どこからか聞こえてくる いつの日かの声

見える景色が滲んでいく

池上線に揺られて南へ

車窓の先に雑踏が近づき

小さな踏切を越えて進む

夕暮れの蒲田を目指す

光に浮かぶ駅前のビル

人の流れは絶えず

騒めきが街を包んでいた

夜風に混じる映画館の騒めき

商店街に響く靴音 古いポスター

昭和余年は 春も宵 桜吹雪けば 情も舞う

愛は愛とて何になる 踊りし日々は走馬灯

過ぎ去った風景は 夢のようにほどけて

誰も知らない空の下で 淡い残像だけを映している

池尻大橋田都線

渋谷で東横 乗り換えて

学芸大学下車して碑文谷目指し

月光原の図書館へ

武蔵小山から帰るんだ