或ル少年少女ノ「シ」 (Part "Death")のジャケット写真

歌詞

遠吠えとドライヤー

ユキニフル

長い長い長い ドライヤーの時間に

叫んでみたんだ 遠吠えみたいに

いつか誰か 届くのならいいのに

本当はそんなこと 信じてもないのに

教室を抜け出して 土砂降りの昼下がりに

信号と街灯が 代わりばんこの道を歩いていた

「ずっと君のこと 好きだったんだ」

アニメのエンディングは 嘘くさくて 苦手だったな

私の叫び声を 全部全部 かき消してよドライヤー

ふいに暗闇 裏切るように途絶えたブレーカー

長い長い髪から 落ちるしずくが足元を濡らす

どこにも行けないような そんな気がしたんだ

深い深い深い 夜が続く不安に

叫んで潰れた 心の痛みに

この世界が 続くだけでいいのに

本当はそんなこと 望んでもないけど

線路沿い 駆け出して 終点と逆戻りに

信号も街灯も そっと消えてく

私の生きる意味が 一つ二つ 嘘に変わる 辛いや

鼻をくすぐる 雨混じる風に夏のフレーバー

遠く遠く かみなり 落ちる光が足元を照らす

どこまで行けばいいのか 分からないまま

教室を抜け出して 土砂降りの昼下がりに

明日の話なんて したくなかった

びしょ濡れのわるあがきに 風邪ひきのやつ当たりに

信号と街灯が 夜空に浮かぶ

私の叫び声を 全部全部 かき消してよドライヤー

いつも自分を 裏切るだけの私が嫌いだ

閉じたはずの瞳が 落とすしずくが足元を濡らす

どこにも行けない夜に 夢を見ていたんだ

全部全部 かき消してよドライヤー

  • 作詞

    宏川 露之

  • 作曲

    ein himinn

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「少年少女の「シ」には理由らしいものはなくて─」
少年少女はなぜ傷つくのか。なぜ泣いてしまうのか。なぜ生きていられなくなるのか。
その理由の、さらにその根源を、ある少年少女の姿から描いた、ユキニフル5th Novel Album。

<自由な死者>を標的にした号令が繰り返される楽曲『フリーデッド』、
物語はそのタイトルと同じ病名について語られるところから始まる。
<フリーデッド症候群>と呼ばれる、自殺願望を抱く少年少女たちがある施設に集められる。少年ソウヤはそんな集団のうちの一人として目を覚ます。しかし彼にはそこに至るまでの記憶がない。
何一つわからないソウヤに、ただ一人微笑みかけてくれた少女。ソウヤは彼女と自分との関係性を探し出そうとするが──。

楽曲には、ソウヤ自身の遺書をポエトリーリーディングとして構築した『死の意思の記録』、ソウヤの退屈な日々からの逃避行をテーマにした『学期末ロードサイド』、表題曲となり、少年少女それぞれを表現したツインボーカルによる歌唱が特徴的な『或ル少年少女ノ「シ」』などを収録。
誰しもが経験する、少年・少女時代。そこに渦巻く儚く危うげな感情を突き詰めた一作。

アーティスト情報

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