

目は 見えねど
音は 見える
夜の 色さえ
琵琶に 映る
月の 下
石の 上
ひとり 奏でる
平家の 歌
舟は 沈み
人は 消え
されど 物語は
夜に 残る
琵琶の 糸が
鳴けば
海が
応える
「芳一」
夜の 向こうから
声が 呼ぶ
「芳一」
暗き 影が
集まる
奏でよ
奏でよ
琵琶の 音
沈みし 者の
名を 呼べ
奏でよ
奏でよ
夜の 歌
骨の 客が
待っている
誰も 居ぬ
誰も 見えぬ
されど ざわめき
耳を 打つ
畳の 上
夜の 座
静かに 並ぶ
白き 影
平家 物語
波の 底
刃 きらめき
舟は 破れ
琵琶の 音が
夜を 刻み
死にし 魂が
手を 叩く
夜の 観客
骨の 拍手
生きた 者より
耳が 良い
沈みし 歴史が
琵琶で 蘇る
聞こえるか
この 波の 声
音が 血を 呼び
夜を 開く
奏でろ
芳一
まだ
足りぬ
南無阿弥陀
南無阿弥陀
経文が
身体を 覆う
人は
姿を 隠す
されど
耳だけ
残る
奏でよ
奏でよ
琵琶の 音
沈みし 者の
名を 呼べ
奏でよ
奏でよ
夜の 歌
耳だけ
夜に 残る
波の 音
静かな 夜
琵琶は
もう
鳴らぬ
- 作詞者
Liminal Reverie, shintaro
- 作曲者
Liminal Reverie
- プロデューサー
shintaro
- 共同プロデューサー
Liminal Reverie
- プログラミング
Liminal Reverie

Liminal Reverie の“奏でよ”を
音楽配信サービスで聴く
ストリーミング / ダウンロード
- ⚫︎
奏でよ
Liminal Reverie
『奏でよ』
月の下、
海は静かに揺れている。
誰もいない夜に、
それでも音を求める声がある。
『奏でよ』は、日本の怪談「耳なし芳一」に着想を得た
ダークBoom Bap。
重く刻まれるビートと、
夜に溶ける琵琶の旋律。
語られるのは、
見える者の物語ではない。
聞いている者の物語だ。
波の向こうから呼ばれる名。
まだ足りぬと告げる声。
これは恐怖の歌ではない。
夜に残された、
“音”の怪談である。
アーティスト情報
Liminal Reverie
**Liminal Reverie(リミナル・レヴェリー)**は、 「現実と夢のあいだ」をテーマにした インストゥルメンタル・プロジェクト。 昼と夜のあいだ。 賑わいのあと。 現実と夢が、まだ分かれきらない瞬間。 そこに残る気配、余韻、空気を音にする。 和と洋、対になる二つの軸を持ち、 和:江戸lofi 洋:Liminal Reverie それぞれ異なる世界観で楽曲を制作している。
Liminal Reverieの他のリリース



