Lyric

砂時計の音を聴け

夕暮れの窓辺で すなどけいをみつめ

こぼれる砂の粒 じかんが滲んでいく

わたしの指は そっと やせてゆく線をなぞり

過去のニュースの見出しが こえをかける

“Time is fleeting” と つぶやく

刻度は戻らない Reality

すなどけいは 証だよ

この胸の鼓動を

（This heartbeat）

（すな が こぼれて）

高層ビルの影 法令改正の見通し

景気循環 指数の 行方を思い出す

あなたと語った 財政均衡と 安定成長

いまはもう 届かない 君の声

“Don’t lose hope” と ささやく

減速した時間の レートを

すなどけいは ひびに刻む

揺れる光を

（Fading light）

（こだまする 砂の音）

社説で読んだ 批判と革新

債務残高・インフレ率・人口減少

数値が語る 無常の論調の裏で

ひとりの声が 涙を ひらく

“Keep on dreaming” と 願う

縮む残存時間を かき消さず

すなどけいは 記録だよ

あなたとわたしの

（Our legacy）

“Still alive” を 信じて

砂の粒 ひとつずつ 揺れる

すなどけいが 吐く言葉は

静かな誓い

（Quiet vow）

“Never again” と 心に刻み

過ちも 後悔も 包むように

すなどけいは 肩に のせて

次の時代へ

（To tomorrow）

“Hold the line” と 命の糸

途切れそうな祈りを 抱きしめて

すなどけいは その手で

未来を 呼ぶ

“Thank you, Love” と ささやく

最後の砂が 音を立てても

すなどけいは 歌うだろう

わたしのうたを

（My last song）

砂の音だけが 残る

あなたの声も 笑顔も

この命の いちどき

すなどけい とともに

（永遠のさざめき）

（静かに 砂が とまる）