白墨のロンドのジャケット写真

歌詞

白墨のロンド

Akemi

新宿の東口 角に立つ

黒板の前で 八時を待つ

白墨で書かれた 知らない名前

白墨の粉を 指で払う

「また明日」と 誰かが書き残す

別の指が来て 上から消してく

重ねる伝言 八時五分過ぎ

私の宛先 まだ書かれない

書かれない夜 消した跡が続く

知らないイニシャル 重なる白

書けば返事が来る でも書かない

書かない方を 指が選んだ

チョーク立てに 指を伸ばさない

八時過ぎたと 字に残さない

黒板に立つ 自分の影を見て

半歩下がる 立ち位置を変える

書けば返事が来る 白が消えない

名前のつかない 白の手前で

ロンドのように 白い跡が回る

書かない手を 自分で止める

指は伸ばさず 白墨を置く

黒板の前から 背を向ける

知らない名前を 風に置いて

待たない方へ 靴が運ぶ

「来ないの」とは 黒板に書かず

改札を抜けて 階段を降りる

小田急の終電 大和は遠い

ホームの隅に 自分の足を置く

  • 作詞者

    Akemi

  • 作曲者

    Akemi

  • プロデューサー

    nanayon music

  • ミキシングエンジニア

    nanayon music

  • ボーカル

    Akemi

白墨のロンドのジャケット写真

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    白墨のロンド

    Akemi

「白墨のロンド」は、新宿東口の伝言板で書かれない自分の宛先を見ながら、白墨を取らないことを選ぶ夜を描いたミディアムテンポのシティポップ。
土曜の夜の黒板、知らないイニシャル、八時を過ぎる時計、消し残る白い跡、そして書かない方を選ぶ指先――公共の伝言板に重なる他人の名前のロンドの中で、書けば届く返事を自ら断ち切る静かな選択を映し出す。

架空のAIシンガー Akemi が歌うのは、書けば関係に名前がつくと知りながら、名前のつかない白の手前でとどまることを選ぶ大人の感情。
70年代後半から80年代初頭のニューミュージックやアーバン・ポップが持っていた、都会の夜、待ち合わせ、駅前の喧騒、書くことと消すことの応答を描く叙情性を下敷きに、現代的な感性で再構築した一曲となっている。

チョーク立てに伸ばしかけた指を戻し、黒板に背を向けて改札を抜ける。
小田急の終電が大和まで遠く伸びる夜、書かずに置いて去ることで自分の距離を決める――そんな静かな選択を描いた楽曲。
Produced by nanayon music.

アーティスト情報

  • Akemi

    1970年代後半〜80年代前半の「シティポップ/ニューミュージック」が持つ哀愁と夜の空気感を、生成AIと編集で“作品として”再構築する音楽プロジェクト。 Akemi(アケミ)は、神奈川県大和市出身という設定で生まれた架空のAIシンガー。都会の孤独、大人の恋、夜の感情を、ノワール調のシティポップとして歌う。 作詞・作曲・歌唱・ビジュアルは生成AIを制作ツールとして用いながら制作し、「AIの中にある人間味と懐かしさ」をテーマに探求している。

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