

青い春が過ぎ
一回きりの夏休み
窓に咲くマーガレットは花びら脱ぎ
香り残し土に還っていくうちに
南風は水含み
心潤し包み込んでくれるし
もう一安心
陽の光がだいぶ眩しい
緑色の若葉たちが生い茂る
木と木の間でぼーっとしてる
大丈夫、きっと時間はたくさん余ってるから
もう少し気楽に笑ってる方がいいよ
ミントティーを透かした
霞の中に閉じ込められた
サマータイムの日常が
この先もずっと続きそう
時計の針が回ってるんじゃなくて
僕らがずっと変わってる
何もかもが分かってる
ような気がしてるのにずっと悩んでる
時計の針が回ってることも忘れて
過去を愛してみることができて初めて
戻せない針に背中刺される
真っ赤な夏が過ぎすぐ時は経つ
馬鹿なことした奴らとまた逢うのは
次の夏になるかな?
それまで覚えてるかな?
白々しい秋が待ってるから
忌々しいけど今思えば懐かしい
夏らしい思い出もそろそろお蔵入り
僕たちすっかり働き者に変わり
木枯らしに吹かれたびたび
振り落とされそうになる
「もう嫌」なんていうために
今日今まで精いっぱい生きてきたわけじゃないのにな
このまま春夏秋冬を過ごし
次の年にまた集合するのは
雲上のあの川の向こう
時計の針が回ってるんじゃなくて
僕らがずっと変わってる
何もかもが分かってる
ような気がしてるのにずっと悩んでる
時計の針が回ってることも忘れて
過去を愛してみることができて初めて
戻せない針に背中刺される
時計の針が止まって
すべてが振出しに戻って
これまですべてがまるで消えてる
みたいにまた動き始める
これまでの時間を背負って
これからあと何周「12」を跨いで
季節の波に身を任せて
今年は卒業
また来年!
- 作詞者
向後 裕太郎
- 作曲者
向後 裕太郎
- プロデューサー
向後 裕太郎
- レコーディングエンジニア
向後 裕太郎
- ミキシングエンジニア
向後 裕太郎
- マスタリングエンジニア
向後 裕太郎
- ギター
向後 裕太郎
- ベースギター
向後 裕太郎
- ラップ
向後 裕太郎

向後 裕太郎 の“玄冬”を
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ストリーミング / ダウンロード
現在ポスト・ポスト・ポスト・パンクバンド越冬で活動中の向後裕太郎によるソロ初作品。彼は大学に入りバンド活動を始める前の高校生時代、自宅で2013年製の古いMac Book AirとiPhoneでひそかにラップをいくつも作っていた。その中でもお気に入りの5曲を、新調した2025年製新型Mac Book AirとSM58、バンドでも使っている楽器たちをもちいってトラックから完全リメイクし再録、満を持してのリリース!
越冬では見られない彼の独特でチープなポップネス、より直接的でイタい、正直なリリック。これまでのヒップホップ界に存在し得なかった新しい形でのこのラップアルバムがこれから彼のソロ活動という新境地の最初の火花になるだろう。