

多湿な夜風が肌を撫で 辛みを帯びた排ガスが鼻を突く
変わらないこの街は 未だに喧騒で囲い紫煙をはく
通りからの笑い声 誘うような視線が絡む
足を止めてたあの時は 既に遠い世界のこと
酒に溺れたあの夜も 見知らぬヒトと始まる朝も
纏いつくストレスも 癒してくれた THAI STICK も
エキゾチックな日常は 確かにここで息づいていた
すべて言葉にしなくてもいい
誰に伝わらなくても構わない
理解されることを求めるほど
本当の想いは薄れてしまうから
すべて届かないなら、それがいい
狂熱も、過ちも、快楽や絶望に沈んだ夜も
知るべきモノだけが、静かに触れればそれでいい
歩道に並ぶパイプ椅子 溶けた氷に注ぐビール
鍋の上がる蒸気の向こう 黒ずむく汗が首を這う
クラクションを鳴らすモタサイは 言うがままに走り続け
袖引くヒトを振り切りながら 行き交う影に混じることなく
金を求め流した血も汗も 刺激を求め探したあの場所も
支えてくれた仲間たちと 諫めてくれたBUDDA STICKも
確かな日々がただ遠ざかり 股間はもう疼かない
すべて言葉にしなくてもいい
誰に伝わらなくても構わない
理解されることを求めるほど
周りにあわせては生きていけない
すべて届かないなら、それがいい
狂熱も、過ちも、快楽や絶望に沈んだ夜も
知るべきモノだけが、静かに触れればそれでいい
明け方近くのカオスな通り 寝静まらない街の裏
灯りが消えた高架下 吐き捨てられた残響
ガラスに映す孤独な影は 揺らぎながら消えていく
もう戻れなくても構わない 過去はついてきてるから
手を差し伸べてくれたヒトも 嘘で固め逃げたヒトも
優しく微笑んだアナタと 諭してくれた BUDDA HAZE も
忘れ去るほどには まだ股間は萎えていない
すべて言葉にしなくてもいい
誰に伝わらなくても構わない
理解されることを求めるほど
周りにあわせては生きていけない
すべて届かないなら、それがいい
狂熱も、過ちも、快楽や絶望に沈んだ夜も
知るべきモノだけが、静かに触れればそれでいい
- 作詞者
SEIMEI
- 作曲者
SEIMEI
- プロデューサー
SEIMEI
- その他の楽器
SEIMEI

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すべてとどかないなら
SEIMEI
湿った夜の空気と煙たい記憶を纏いながら、ここを離れる。
かつて過ごした都市の街を舞台に、過去と快楽、そして孤独を抱きながら生きた男の軌跡を描く音のドキュメント。
ギターは叫ぶでもなく語るでもなく、
まるで路地裏で燻る紫煙のように、
くすぶった思いを静かに掬い上げる。
「すべて届かないなら、それがいい」——
誰にも理解されなくていいという諦念ではなく、
誰にも譲れない「生き様」への静かな肯定が、この詩には宿っている。
狂熱と浄化の狭間を生きた日々。
過ちと快楽、そして哀しみに沈んだ夜。
全てを言葉にできないし、しなくてもいい。
忘れられた街角でまだ燻っている誰かの物語——
それを“あなた”の心にだけ、そっと届けたい。
アーティスト情報
SEIMEI
**SEIMEI(セイメイ)**は、音声AIと共に音を通して“もうひとつの現実”を描く。 所属プロジェクト EASYGOING47 は、仮想ボーカルと個の持つ断片的な記憶と感情で構成された音の実験場。現実と幻想のあいだにある「心の余白」、孤独や混沌にそっと触れるような作品を主とし、"誰かの現実に寄り添うためのフィクション"を制作。 「AIは無機質でも、そこに込められた意図は人間の温度を持つ」と信じ活動しています。 テクノロジーの先にある感情、匿名性の中にある共鳴――その狭間に耳を澄ませていただけると幸いです。 ご質問・ご依頼などがございましたら、以下のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。 ※返信には数日かかる場合がございます。あらかじめご了承ください。 【お問い合わせ窓口】 easygoing.okinawa@gmail.com
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