道成寺ー紅蓮の思いーのジャケット写真

歌詞

道成寺ー紅蓮の思いー

YOSAJI

「あなたは……

帰ってくると、

そう仰いましたね。」

「だから私は……

ずっと、待っておりました。」

宵の灯りに 影ひとつ

あなたを待って 紅を引く

風が障子を 揺らすたび

帰る足音かと 振り向いた

月が満ちても 欠けようと

変わらぬものと 信じてた

指に残った ぬくもりを

抱いて今宵も 待ちましょう

逢いたいだけなのです

ただ それだけなのです

なのになぜ

胸の奥で

こんなにも

鐘が鳴る――

あなたを愛して 愛して

ただそれだけだったのに

ひとつの約束 信じて

幾夜を越えてきたでしょう

花が散っても 春を待つように

私はあなたを 待っている

だからお願い

もう一度だけ

その声で

名を呼んでください

人の噂に 耳を塞ぎ

嘘だと何度も 言い聞かす

けれどあなたの その瞳

なぜ私から 逃げてゆく

交わした言葉は 幻か

重ねた想いは 夢なのか

震える指で 問いかけても

答えは夜へ 消えてゆく

なぜ帰らない

なぜ目を逸らす

なぜ私から

逃げてゆく

信じたかった

最後まで

なのに――

「嘘……ですよね?」

「私を置いて……

行ってしまうのですか?」

「……安珍さま。」

愛していたのに――!

愛して 愛して

すべてを捧げたこの恋を

あなたは捨てて 逃げるのですか

私ひとりを 闇に残して

涙はやがて 炎へ変わり

この胸を紅く 焼いてゆく

戻れないなら

逃げるのなら

どこまでも

追いかける――!

水面に揺れる 月を裂き

夜の川へと 足を踏み出す

冷たい水が 肌を刺しても

この想いまで 冷やせはしない

遠ざかる影

あなたでしょう?

私を捨てた

あなたでしょう?

「川ひとつで……

私から逃げられるとお思いですか?」

「ならば――」

「この身が何に変わろうとも……

参ります。」

燃える

燃える

血が燃える

髪が

指が

この身が燃える

恋が私を

変えてゆく

人の姿を

捨ててゆく――

愛していたから 許せない

信じていたから 戻れない

この身を蛇に 変えようとも

あなたの影を 追い続ける

日高の川を 越えてゆけ

紅蓮の想いよ 道を焼け

愛か

恨みか

もう分からない

ただあなたを

離せない――!

鐘の向こうに 気配がする

息を潜めた あなたがいる

祈りの声も 届きはしない

この胸の鐘が 叫んでる

一度だけでも

振り向いて

あの日のように

笑ってよ

それさえ叶わぬ

恋ならば――

「見つけました……」

「安珍さま。」

「どうして……逃げたのですか?」

「私はただ……」

「あなたを――!」

愛して 愛して 愛し抜いて

私は炎になりました

千度この身を 焼かれても

消せない名前が ここにある

鐘よ鳴れ

夜を裂け

この恋すべて 焼き尽くせ

あなたがいない

この世界なら

涙も

夢も

灰になれ――!

愛していた!

愛していた!

ただ――

あなたを

愛していた――!

「……ただ、

愛してほしかった。」

「安珍さま……」

  • 作詞者

    中村いつみ

  • 作曲者

    中村いつみ

  • マスタリングエンジニア

    中村いつみ

  • グラフィックデザイン

    中村いつみ

  • プログラミング

    中村いつみ

道成寺ー紅蓮の思いーのジャケット写真

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    道成寺ー紅蓮の思いー

    YOSAJI

『道成寺 ― 紅蓮の恋 ―』

愛は、いつから炎に変わったのか――。

安珍・清姫伝説、そして道成寺に伝わる物語から着想を得て描いた、ドラマチックな和風ロック作品『道成寺 ― 紅蓮の恋 ―』。

ただ愛する人を信じ、帰りを待っていた清姫。

しかし、信じていた約束は揺らぎ、愛する人は遠ざかってゆく。

「なぜ帰らない」
「なぜ目を逸らす」
「なぜ私から逃げてゆく――」

悲しみはやがて怒りへ。
怒りは執念へ。
そして、愛は紅蓮の炎へと姿を変えていく。

静かな琴と尺八、闇に響く鐘の音。
そこへ津軽三味線、和太鼓、激しいエレキギターが重なり、清姫の心の変化とともに音楽も美しく、激しく変貌していきます。

日高川を越え、愛する人を追い、やがてたどり着く道成寺――。

これは「恐ろしい清姫」を描くだけの物語ではありません。

愛したこと。
信じたこと。
待ち続けたこと。
そして、その想いが届かなかったこと。

炎の奥に隠された、一人の女性の心を描いた物語です。

ぜひ、最後の鐘が鳴り終わるその瞬間までお聴きください。

アーティスト情報

YOSAJI Records

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