午前十一時のジャケット写真

歌詞

午前十一時

上田真育

午前十時 パン屋の前で

誰かが言った 夢はまだ醒めない

紙袋の温もりと

通り雨の匂いが混じる

この街は思い出の亡霊ばかり

でもたまに笑うのよって

空を見上げるその仕草

雲を千切るように優しかった

傘の影 重なる午後

声も出せずに笑ってた

柱に持たれて

時間の隙間に落ちていく

ただ其処に居てくれたら

其れでいい

図書館の裏 芝生の上で

靴を脱いで眠りにつく

夢の中きっと

誰かが透明になっていた

風が光を巻き込んで

葉の騒めきが

サヨナラを告げた

僕らはまだ

世界の端っこで

呼吸してる

時計の針は十一時を回り

冷めたコーヒーが午後を告げる

君の影を追いかけて

同じ道を歩いていたんだ

あの日の声が不意に響く

優しさだけが置き去りにされた

忘れたくても忘れきれない

景色が胸の奥で

まだ揺れている

柱の影 夕暮れが溶けて

誰もいないベンチが

何かを知ってる

ただ黙って

君が此処にいた証を

風に預けるだけ

通り過ぎる

誰かの靴音

パン屋の前

爽やかな甘い空気だけが

残る

  • 作詞者

    上田真育

  • 作曲者

    上田真育

  • プロデューサー

    上田真育

  • グラフィックデザイン

    上田真育

  • ソングライター

    上田真育

  • プログラミング

    上田真育

午前十一時のジャケット写真

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    午前十一時

    上田真育

上田真育のシングル『午前十一時』、
各種ストリーミングサービスにて配信開始。

『午前十一時』は、
一日の中で最も輪郭が曖昧になる時間帯を切り取り、
街の風景と内側の感覚を静かに重ね合わせた楽曲。

パン屋の前や図書館の裏、
誰もいないベンチといった何気ない場面が、
説明されることのない感情や記憶を浮かび上がらせていく。

語りすぎることなく、
意味を固定することもなく、
聴く人それぞれの時間に委ねられた一曲。

アーティスト情報

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