Lyric

いつから僕らの手は離れていたんだ

思い出せないよ

気づけばそこには

世界を分かつみたいな壁があったんだ

届かなくなって わからなくなった

振り向いた笑顔は変わらないように見えるのに

なんなんだろう

今更そこへは戻れやしないなんて

誰が決めるの

ねぇどうしたらそんなふうに

すべてわかってるような口が利けるの？

苛々したって仕方ないんだって解っちゃいるけど

なぜこんなにも不自由で

僕らはいつだって

見えない壁を守って

こころを匿って

探り合って 騙し合って

傷つけては癒やし合って

そんな日々の向こうに

その向こうに何が見えるの？

今はまだわからないんだ

行くしかないよ

色とりどりに染まる新しい季節を

待ち焦がれるように先を描いていく

繋いだ手と手はいつか離れてしまうから

触れられない距離で僕らは歩いて行く

嘘偽り重ねて塗り固めてきた手で

今僕に何が出来るの

何一つわからないよ

だけど痛みの向こうで

その向こうでまたいつか

無邪気に笑うきみに会えるような気がして

螺旋を描いて高く舞う鳥のように

この先 未来を見渡せたなら

芽吹く木々の緑に

揺れる木漏れ日に触れるような

新しい季節に辿り着けるのかな

沈黙の終わりを告げる言葉をさらった

涼しいよりもう少し冷たい風に

髪をなびかせて

きみは瞬きもしないまま

青ひとつない灰空を見上げている