

通り過ぎて もう帰らない
夕月を追う 日に瞬いて
ここは仮宿
いつか出てゆくところ
ただ束の間に起きるための
ただ束の間を眠るための
かすかな笑みも この声も借り物
知らぬ間に預かったこと
まだ返せず胸にある 音
確かめよう 本当に鼓動はひとつなの
息を吐くたびに 増えてく クローン
声は響きあう そこかしこ
いななきを抱いた生き物
その潤んだ眼と ふと ぶつかった
かがやきに 色彩は飛ぶ
記憶と振り向く 遠く 呼ぶ
通り過ぎて もう帰らない
夕月を追う 日に瞬いて
ちぎれそうな光を 束ねて
ここは仮宿
いつか出てゆくところ
- 作詞者
maco marets
- 作曲者
maco marets, Riki Azuma

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- ⚫︎
Kariyado
maco marets
ミニマルなトラックに抑制の効いた穏やかなトーンのラップをのせるスタイルで、シーンでも独自の存在感を放ち続けるラッパー・maco marets。ニューシングル『Kariyado』は、デビュー作『Orang.Pendek』ほか過去にアルバム3作品のトラックメイク/プロデュースを担当していた東里起(Small Circle of Friends / STUDIO75)と約4年ぶりのタッグを組んで制作された、本人にとってまさに原点回帰と呼ぶにふさわしい一曲。
やわらかなピアノのループにのせて歌われるリリックは「Kariyado」=「仮宿」という曲名の通り、うつろいゆく命、流れゆく時間の在り様を綴ったもの。「ここは仮宿/いつか出てゆくところ」……つぶやくようにそっけない歌唱で、ポスト・コロナの時代に生きるわれわれの、寄る辺なくどこか浮わついた日々のムードを描き出している。またフック・パートにはmaco marets作品の常連であるシンガー・浮(ぶい)がコーラスで参加。その歌声で楽曲に繊細な表情を添えた。
過去プレイリストイン
Kariyado
アーティスト情報
maco marets
maco marets 1995年福岡生まれ、現在は東京を拠点に活動するラッパー/詩作家。2016年に1stアルバム『Orang.Pendek』でCDデビュー。2018年にはセルフレーベル「WoodlandsCircle」を立ち上げ、自身8作目となる最新アルバム『Wild』に至るまでコンスタントに作品リリースを続けている。近年はEテレ「Zの選択」番組テーマソング『Howl』や、藤原さくら、浮、Maika Loubteなどさまざまなアーティストとのコラボレーションワーク、詩集『Lepido and Dendron』の刊行、雑誌/Webメディアでの連載執筆など、多岐にわたる活動で注目を集めている。
maco maretsの他のリリース
Woodlands Circle