

夜のレーンに 渋谷の灯り
指を三つの 穴に入れる
助走の音が 床に響く
あなたは後ろで スコアを見ない
大和の踏切 遮断機の音
下りたら二度と 上がるの待たず
小田急に乗って 街を出た日
戻せない事なら もう知っている
手を離す時 もう呼び戻せない
ボールがレーンを 転がってゆく
好きとは言わず この一投を
息を止めたまま 奥を見てる
レーンの奥で ピンが待っている
当たるか溝へ 逸れてゆくか
転がる先は もう指先を
離れて奥へ 委ねるだけ
言葉にすれば 軽くなる意思を
指の重みに 全部乗せる
好きの二文字は 投げる方を選ぶ
届くかどうかは 見てからでいい
返るボールを また持つ時
さっきの一投 もう戻らない
倒れたピンの 数は見ずに
次の構えに 肩を戻す
「好き」とは今夜も 言葉にしない
指を三つの 穴に入れる
投げる形に 全てを乗せて
レーンの奥に 立つ十本
- 作詞者
Akemi
- 作曲者
Akemi
- プロデューサー
nanayon music
- ミキシングエンジニア
nanayon music
- ボーカル
Akemi

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投球のボレロ
Akemi
「投球のボレロ」は、言葉にしない告白を、手を離せば戻せない一投に託す夜を描いたミディアムテンポのシティポップ。
夜の渋谷のボウリング場、三つの指穴、床に響く助走の音、レーンを転がるボール、奥に並ぶ十本のピン――手を離した瞬間にもう呼び戻せない一投が、「好き」と言えないまま差し出す意思を静かに映し出していく。
架空のAIシンガー Akemi が歌うのは、確定させる言葉を選ばず、戻せない身体の一投に全てを乗せて示す、口にしない大人の意思。求めるのではなく、示して委ねる大人の感情。
70年代後半から80年代初頭のニューミュージックやシティポップが持っていた、ボウリング場の暖色の灯り、遮断機の下りる街、レーンを転がる不可逆の一打を描く叙情性を下敷きに、現代的な感性で再構築した一曲となっている。
指が穴から抜け、手が離れ、ボールがレーンの奥へ転がっていく――倒れたピンの数は見ずに、次の構えへ肩を戻す。言葉の代わりに一投へ意思を託し、結果を相手に委ねる女性を描いた楽曲。
Produced by nanayon music.
アーティスト情報
Akemi
1970年代後半〜80年代前半の「シティポップ/ニューミュージック」が持つ哀愁と夜の空気感を、生成AIと編集で“作品として”再構築する音楽プロジェクト。 Akemi(アケミ)は、神奈川県大和市出身という設定で生まれた架空のAIシンガー。都会の孤独、大人の恋、夜の感情を、ノワール調のシティポップとして歌う。 作詞・作曲・歌唱・ビジュアルは生成AIを制作ツールとして用いながら制作し、「AIの中にある人間味と懐かしさ」をテーマに探求している。
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