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「朝まで高円寺にいる」と言う体験を一度してみたかった。
だからその日は吉原悲劇に引っ付いて始発まで過ごした。
酔い狂った人間ばかりのデアデビ。
交わされる真面目な映画と音楽と人間の話。
いつもは行き交う人でごった返してる商店街も、夜の中で静まり返っている。
吉原悲劇は言う。「南口に兎に角デカいドブネズミが出るんだ」と。
宛ら名所見物にでも行くような勢いで南口へゆく。
広場には想像以上に太ったドブネズミが、しきりに汚い草陰から飛び出しては戻り、戻っては飛び出していた。
私は"表現的衝撃"を受けた。そして言った。
「悲劇さん、この広場と鼠は無善寺と一緒なんですよ!我々は汚いこの広場だけが居場所の、ドブネズミなんですよ!」
二匹のドブネズミは、缶チューハイを片手に"友達"を眺め続けていた。
きっと、どうしようも無い夜にしかない宝物が在るんだと私は思った。
地獄の詩世界と秋田弁ブルースを唄う、裏日本シンガー。じゅんさい王国(旧・山本町)出身。2023年頭より弾き語りを本格始動し、代表曲に『犬の川』『アトピーのうた』 『亀のいる木橋』などがある。「東北の情念的な系列」と評される文学的かつ厭世的な歌は、各所で高い評価を得ている。またもう一つの持ち味である秋田弁ブルースも「何を言ってるか全く分からないけど面白い」等の声を集め、人気を博している。精神疾患の再発を機に、2026年より拠点を秋田に移し活動再開した。
哥処 墨林庵