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【SHELTER VANGUARD】シリーズについて
7thアルバム、サイドストーリー
ザ・レディ・シェルターズの7thアルバム《ゴールデン・サンフラワー・ライオン》のプリプロ段階での仮タイトルは、
《SHELTER VANGUARD》だった。
筆者が初めてそのタイトルに触れたのは、たった一度だけ4人と飲んだ、おでん会の時の事で、時空氏が「蓄音機を手に入れたら、まずアルフレッド・コルトーを聴いてみたいですね」と会話を始めたのがキッカケだった。
「そういえばカザルス三重奏団とかカペー弦楽四重奏団のレコードって、曲の最後、フェードアウトってあり得ないよね」
「そりゃそうだ、クラシックやジャズはね〜」
「そういえばウチラのCDもフェードアウト、少ないよね。偶然?」
それから各ジャンルのステージの違い、についての話しに移行し、、、
「でも、クラシックやジャズって、停電になっても、お客さん達がスマホのライトで楽譜や手元を照らしてくれたら、演奏、続けるのかな?」
「元々200年前のシューベルトとかの時代なら、灯りはランプやロウソクだし音は当然、ナマオトでしょー」
「タフで生々しいジャンルだねー」
「でも昔むかしのブルーズやカントリーや日本のフォークや、三味線と歌だって、そうなんじゃない?」
「あれっ!でも、出来るんじゃない?わたしたちも、、」
「ウチラの2ndシングルの世界観だね。小さな地下クラブで、エレクトリック・レディシェルター・ヴァンガード!充電器や乾電池くらいは使ってね」
「街が停電になるくらいの状況だから、まさに地下のライブハウスはシェルターだね」
「アコースティック・シェルター・ヴァンガードだ!」
「いや、小さいアンプとボーカルの拡声だけは欲しいトコでしょー」
「停電になるまではね」
「夏で空調効かなければ、出来ないっしょ」
「いやあ、イメージとココロザシの話しだからさー」
「最新式のシェルターは部分的には当然、エレクトリックだよ!」
「まあ、ヴァンガードって、前衛とか先駆者って意味だからねー」
「スマホで調べてるじゃん!」
ポンポン、会話が飛び交う。
かなり酔っていたけれども、老舗の地下のジャズクラブの簡素な舞台の様に、煌びやかな照明の補助もラインアレイの分離の良いPAの助けもなく、ポツンと4人だけで、音楽をこそ中心に置いて、お客さん達と向き合っている情景は頭の中に(ロマンティックさを伴い)確かに拡がった。
「でも、楽曲達が余程良くないと、駄目なんじゃない?」
「そっかー。じゃ、50歳くらいから始めるか」
「あ、でも、カヴァー曲、混ぜれば良いんじゃない?ビル・エヴァンス・トリオだって自分の曲は半分くらいなんじゃないかなー?」
・・・・・・・
その後、7thアルバムのもう一つのテーマ、《ダンス・ミュージック》が持ち上がり、アルバムタイトルも変更になった。と、後日、電話で聞かされた。
じゃ、マスタリングが終わったら、白モツ煮会でも5人でする?
と訊いたら、ライブアルバム《シェル・モカンボ》をイチからミックスし直すので、極めて忙しいでーす。と断られた。
(きわめて、なんて言わなくてもいいじゃん、とわたしは少しだけションボリした)
そちらのライブCDは、来年(2026年)の春頃、リリースするらしい。
※今回も肝心な7thアルバムの中身のライナーノーツにはなりませんでしたが、10月25日からサブスク等で聴ける予定、との事です。
(余計な前知識など絶対に要らぬ程)
極めて最高傑作です。
2025年8月
ロックンロール愛好者
ホワイト・フォース・ジュニア
2019年3月結成。 彼女達の音楽性、ファッション性、全てにおいて 「心の底からロックンロールが好きなんだ」という愛を感じずにはいられない。 美月の甘辛系のヴォーカルに 吉田アカリ、KentoのオーセンティックなR&Rビートで JICOOが描く"古き良き"と"彼の新解釈"が上手に料理された世界を表現する。 洋楽ロックファンはもちろん、近年のロックバンドを聴いている人にも 新鮮に感じる要素が盛りだくさんなのではないだろうか。 YOUTUBEチャンネル、"THE LADY SHELTERS" では ザ・ローリング・ストーンズやザ・フーを はじめとした洋楽カバー動画を公開している。
TLS Records