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歌詞

ライナスの毛布

岩下啓亮 Sardine

この町に来たことがある 小さくぼくは呟いてみる

幼さの淡い記憶を 少しずつ手繰り寄せてみる

辱めを受けた 人気のない空地 砂埃たちこめる 夏の草叢に蹲る

ライナスの毛布をあなたから奪い去ること

それが私にできるたった一つのことだから

年上の女のひとがくちびるの傷口に触れる

動かずにそのままでいて男の子だったら泣かないで

ぼくはぼくの心 覗くのが怖くて 隠していた 隠れていた ばれないように怯えていた

ライナスの毛布をあなたから奪い去ること

それが私にできるたった一つのことだから

なにも変わらないよ この町もぼくもだ

だから

せめて泣きじゃくるくらい許してくれてもいいだろう?

ライナスの毛布をあなたから奪い去ること

それが私にできるたった一つのことだから

ライナスの毛布をあなたから奪い去ること

それはぼくがいつか手離してしまうもの

  • 作詞者

    岩下啓亮 Sardine

  • 作曲者

    岩下啓亮 Sardine

  • プロデューサー

    岩下啓亮 Sardine

  • 共同プロデューサー

    魚住 隆二

  • レコーディングエンジニア

    岩下啓亮 Sardine

  • ミキシングエンジニア

    岩下啓亮 Sardine

  • シンセサイザー

    岩下啓亮 Sardine

  • ボーカル

    岩下啓亮 Sardine

  • バックグラウンドボーカル

    岩下啓亮 Sardine

  • ハーモニカ

    岩下啓亮 Sardine

  • プログラミング

    岩下啓亮 Sardine

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私は1982年ごろから本格的に曲をつくり始めました。翌年1983年にはマルチトラックレコーダーを導入し、それから数年間の試行錯誤を経て、作詞・作曲から演奏・歌唱・録音までを、自分一人でできるようになりました。
『Everything / Nothing』は、私が1986年の夏に制作した作品集です。自宅録音にありがちな内向性や歌の弱さを克服しようと考え、パンチが効いた明瞭な曲調と、はつらつとした歌い方を心がけました。完成したときは、「はじめて納得いく作品集ができた!」と思いました。
ジャケット画像で私の側にいる人物は、亡き友人、魚住隆二です。いつも挫けそうになる私をさりげなく励ましてくれた、そしてトッド・ラングレンやフランク・ザッパの面白さを伝えてくれた彼に、この作品集を捧げます。
2025年版は、音質をアップデートし、より聞きやすくなりました。

アーティスト情報

  • 岩下啓亮 Sardine

    鰯こと岩下啓亮 Sardineです。 1983年から2003年までの20年間で、ひとり多重録音した楽曲が約200曲あります。これらを8枚のアルバムにまとめて2024年に順次アルバムをリリースしました。2025年はアンソロジーの代わりに、年代順に編集したアルバムを発表します。 その音楽は、多種多様です。親しみやすいポップスもあれば、社会的視点をそなえたメッセージソングもあります。プログレッシブな構築性もあれば、パンク的な破壊志向の側面もあります。手ごわいピアニストで、マッドなシンセサイザー弾きで、たどたどしいギタリストで、音の読めるベーシストで、緩いリズムのパーカッショニストで、ひとり多重コーラスを駆使する、不器用なシンガーソングライターです。それらすべてのパートが、一つの人格に統合されているのです。 ロマンチックと薄情と情熱の混淆、とりとめもない不安と届かぬものへの憧憬を描いた、オールディーズだけどもエヴァーグリーン。表情豊かな鰯の音楽を、ぜひお聞きください。

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