リリース日: 2026/06/29
※ 試聴は反映までに時間がかかる場合があります。
※ 著作権管理事業者等が管理する楽曲は試聴できません。
◆ 本作の見どころと最後のサウンドの旅路
アルバムの前半は、眩しい太陽と躍動的なリズムが交錯する「アフロ・カリビアン・エキゾチズム」から幕を開けます。セントビンセント及びグレナディーン諸島(190番)のトバゴ・ケイズに広がる美しいサンゴ礁を写したきらびやかなスチールパンの音色から、スパイスの島グレナダ(191番)のナツメグの香りとアフロ・カリビアン太鼓が織りなす濃厚なグルーヴ、そして豊かな熱帯雨林を抱くドミニカ国(192番)の伝統音楽ジン・ピンを彩る軽快なアコーディオンへと続き、カリブの多様な音楽遺伝子を鮮烈に描き出します。
中盤からは、打って変わってヨーロッパの歴史と伝統が育んだ「欧州ミニ国家の気品と聖なる響き」へと没入します。ピレネーの峻厳な雪景色に佇むアンドラ公国(193番)の木管笛によるエーテルなアンビエント、モナコ公国(194番)の豪華なモンテカルロハーバーに気品高く響き渡るグランドピアノ、アルプスの古城を包み込むリヒテンシュタイン公国(195番)の雄大なフレンチホルン。さらにサンマリノ共和国(196番)の断崖にそびえる要塞から放たれる中世のファンファーレ・トランペットを経て、バチカン市国(197番)のサン・ピエトロ大聖堂に響き渡る荘厳なるパイプオルガンの天上の旋律へと至る流れは、リスナーを高潔な精神世界の極みへと誘います。
そして、198番目、この壮大なグランドツアーの終わりを告げる真の大トリは、世界平和への祈りを込めた大決戦アンセム『GLOBAL BEAT AS ONE』です。90年代のファンク・ロックやダンス・ポップが持つはじけるようなポップネスと、エッジの効いたエレキギターのリフをベースにしながら、重厚な西アフリカのジェンベによるポリリズム、トーキングドラムの原始的な大地の鼓動を爆発的に強化。これまで旅してきた世界のあらゆる民族楽器が大きな円(輪)を描くように美しく融合し、誰もが身体を動かさずにはいられないキャッチーなメインリフをリレーしながら昇華していく、圧倒的な多幸感と熱狂のフィナーレを迎えます。
◆ 総評
伝統楽器が持つ剥き出しのオーガニックな生命力と、洗練された現代のデジタル・プロダクションが奇跡のバランスで交錯する本作。スピーカーの前に座るだけで、カリブの海岸線からヨーロッパの古城、聖なる神殿、そして世界中が一つに溶け合う眩い光の渦へと一瞬にして意識をトリップさせる、至高のオーディオ体験をお届けします。NyariSoundsがすべてを懸けて世界へ送り出す、地球の真の鼓動を体感してください。
特定のジャンルに縛られず、その時々の強い関心や、求められる要請に対して最適なサウンドを導き出す変幻自在の音楽プロジェクト。 ファンク、レゲエ、ジャズといったブラックミュージックの系譜から、実験的なポップ/ラップ・ビート、さらには世界各国の民族音楽をブレンドしたインストゥルメンタルまで、その手札は多岐にわたる。 「枠に収まらないこと」それ自体がNyariSoundsのシグネチャーであり、ルーツ。デジタルプロダクションの技術を駆使し、あらゆるテーマやビジュアルを鮮烈な音像へと昇華させる。次にどの扉を開けるのか、その予測不能なクリエイティビティこそが最大の魅力である。