Lyric

窓の外を流れていく

景色は変わっていくけれど

年を跨いだところで僕の毎日は

平行線

みぞれ交じりの空模様

忍び寄るのは春の影

いつからだろう未来を迎えるのが

怖くなったのは

悴んだ心は今日も

不安の温もりを探す

守るものひとつないのに

どこに向かうというのか

今頷く桜

たとえ不条理な世界でも

もがきながら

逞しく生きているのですか

過去に縋る僕は

そんなに強くないけれど

あなたを見て

少しだけ勇気

もらったんだよ

解けていくものに塗れて

軽くなったその心にも

消してはいけないんだここにある

確かな灯火

どこまでも続く道を撫でる

いくつもの自惚れた街

深く深くに沁み込んだ

一度きりの足跡で

進む通りすがら

淡い桃色の景色を

通り抜けた

風だけが僕を認めてくれた

この想いはいつか

浮かんでは消えて届くだろう

くだらなくて

どうしようもない

自分愛せれば

掌に沈む 濡れた花びら

優しくめくり上げたら

空を漂う ほろ苦い風が

甘くて ぬるくて 憐れんだ

続く日々の中で

振り返るにはまだ早いだろう

明日をぼかす

春霞さえも味方につけ

さあ煌めく桜

目も開けられない眩しさに

見逃すものがないように

花は咲き誇る

今を生きる僕は

甘いひだまりを背にして

巡る季節 溢れぬように

歩いていこう