リリース日: 2026/09/11
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『Caviar Bowl』は、父の人生を軸にした作品です。
戦時中、九九式艦上爆撃機のパイロットとして空を駆け、
戦後は教官を経て、国連パイロットとしてイランの空を飛んだ父。
その航跡と、今の世界情勢が重なる瞬間があり、
胸に残った痛みと尊厳を音として結晶させました。
そしてこの作品には、もうひとつの由来があります。
幼い頃の私は、世界の痛みも歴史も知らず、
ただ「黒い粒が美味しい」という理由だけで、
白いご飯にキャビアを山ほど乗せて食べていました。
その裏側で、父は戦争と国際情勢の中を生き、
遠い世界の現実を背負っていたことを、私は何も知らなかった。
『Caviar Bowl』という題名は、
その“無知だった自分への反省”と“父への敬意”から生まれています。
乾いた空気の中を進むフルートの旋律、
砂漠の夜のように広がるPad、
静かな鼓動として置かれたコンガ、
背景に溶けるギターとベース。
すべての音を“呼吸”として扱い、
過去の空と現在の空が静かに重なる情景を描いています。
ジャケットに映るイメージは、
父が生きた空と、今を生きる私たちの空が
ひとつの光でつながることを示しています。
歴史と現在、個人の記憶と世界の動きが交差する、
静かな尊厳のグルーヴ作品です。
東京生まれ、現在広島在住(5月迄兵庫県宝塚市に在住) アン・スクール・オブ・コンテンポラリー・ミュージック ドラム科卒業後、東京でプロダクション所属ドラマーとして活動。その後ITエンジニアとしてのキャリアを経て、現在はフリーのクリエイター/エンジニアとして音楽制作・サウンドデザインを行っています。 リズムの身体性と、エンジニアとしての構築力を土台に、 社会の片隅に落ちている“違和感”や“矛盾”を音として再構築するボカロクリエイター。 ニュースの行間、SNSのざわめき、日常の小さな倫理の揺らぎ。 そうした“社会のノイズ”をユーモラスに、時に痛みを伴いながら音へ変換し、 「笑えるのに、静かに胸に残る哀しみ」という質感を目指して制作しています。 ジャンルやツールに縛られず、音の質感そのものが語り、 聴く人が自分の中の問いと向き合えるような作品づくりを大切にしています。
IKUKO Piccolo Flute Studio