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「風俗嬢になった私」は、
“仕事として身体を使うこと”よりも、“感情を切り離し続けること”の消耗を真正面から描いた楽曲です。
シャワーでも落ちない匂い、シーツの跡、震える指で数える札――
冒頭から描かれるのは、華やかさとは真逆の日常としての現場。
ここで描かれる風俗は、刺激や快楽の場ではなく、
感覚を殺し、時間を金に換える場所として存在しています。
サビで繰り返される
「感じないことが 仕事になって」
という一節は、この曲の核心です。
“感じない自分”を責めるのではなく、
感じない状態に追い込まれる構造そのものを淡々と突きつけます。
後半では「尊厳」と「家賃」、「やめたら?」という無責任な言葉が対比され、
社会の側が持つ簡単な正論の残酷さが浮かび上がります。
逃げ道は理屈では存在しても、現実ではもう通れない。
その閉塞感が、Cメロで静かに爆発します。
ラスサビでは一転して、
「汚される前に 自分で選んだ」
という強烈な自己肯定が置かれます。
これは美化ではなく、生き残るための選択を否定させないための言葉です。
誇れなくても、嘘ではない。
それでも朝が怖い――その矛盾を抱えたまま、息をしている。
アウトロの
「誰にも買われない この時間だけ 私のもの」
という一行は、この曲に残された唯一の救いであり、
人間としての最後の輪郭です。
この楽曲は同情を求めません。
説教もしません。
ただ、「ここにいる人間が確かに生きている」ことだけを、
冷たく、静かに、そして誠実に描き切っています。
誰にも言えない名義らしい社会の裏側への直視と、
感情を煽らない生々しさが際立つ一曲です。
心の奥にしまい込んだ“言えなかった想い”を歌に変える女性ボーカル。 繊細で透明感のある声と、囁くような表現力で、失恋・孤独・未練・夜の感情をリアルに描き出す。J-POP/Lo-fi/バラードを軸に、日韓英を織り交ぜたリリックで国境を越える共感を生み出す。 「あなたが口にできなかった言葉を、代わりに歌う」ことをコンセプトに、深夜のイヤホンに寄り添う楽曲を届けている。
Mr.510 inc.