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ENAは、意味を"見つける"ことよりも、"探し続けること"そのものを生きる存在。感情を消し去るのではなく、静かに圧縮しながら抱えている。夜の光、小さな鼓動、指先に触れる感触、そんな些細な感覚を通して、言葉にしきれないものを歌にしてきた。答えを差し出すのではなく、ただそこに"在る"ことで、聴く人にそっと寄り添う。日本語と英語が入り混じる歌声は、単なるスタイルではなく、彼女という存在そのものの形でもある。
「ミーハーで行こうよ」は、そんなENAが「ミーハー」という日本語を前向きに書き換えた一曲。もともとこの言葉は、流行りものや新しいものにすぐ興味を持つ人を、どこか軽んじる意味で使われることがある。けれどこの曲では、それを遊び心のある肯定的な言葉として歌う。
歌の中でENAは、外に出たり新しいものに触れたりすることに少し消極的な相手へ呼びかける。責めるのでも、無理に説得するのでもなく、自分自身の軽やかさと好奇心で、自然に相手を新しい世界へ連れ出そうとする。
東京の空や海は、私たちがまだ気づいていない無数の色、音、可能性を表している。好きなものだけを見たり聴いたりしていたら、世界は片手で数えられるほど小さくなってしまう。だからこそ、知らないものにも心を開こうと歌う。「すべての空を聴き、あらゆる音を見よう」という表現は、視覚と聴覚を入れ替える共感覚的なイメージで、世界をもっと自由に、鮮やかに感じることを描いている。
繰り返し登場する「心にカミナリが落ちる」は、思いがけないものに突然心を動かされる瞬間の比喩。自分には興味がないと思っていたものが、いつか大切なものになるかもしれない。光るものに引き寄せられるカササギのように、恥ずかしがらず好奇心に従う心、それが英語詞の「Magpie hearted」に込められた意味。
自分が何を好きか、何を理解できるか、どこへ向かうべきかを、まだ決めつけたくないすべての人へ。「ミーハーで行こうよ」は、少し外へ出て心を開くための、軽やかな一曲。
ENAは、繊細な歌声と詩的な言葉で、記憶、孤独、希望、そして再び歩き出す力を描くアーティスト。 インディーポップ、オルタナティブ、ドリームポップ、エレクトロニックな質感を行き来しながら、繊細さと推進力をあわせ持つメロディで感情のうねりを映し、映画的な音世界を紡いでいる。 歌詞には、日常の中で感情があふれ出す一瞬が、繊細な言葉と旋律で鮮やかに描き出されている。
tachemi-records