

夕暮れの茶屋 三茶の路地
量り売りの 茶葉を頼む
分銅の音 カチッと置いて
いつもの時間 電話は鳴らない
やさしい言葉 皿にひとつ
短くなった 視線をひとつ
どちらが重いか 指で量る
釣り合わないまま 皿が揺れる
分銅を足せば 皿が沈んで
行き過ぎた先で また戻される
疑いの針は 真ん中を越えて
息を止めたまま 傾きを見る
店の人が 分銅を戻す
つまむ指先 ためらいもなく
皿は静かに 釣り合って止まる
私の中は まだ止まらない
確かめる言葉 皿に載せない
載せれば私が 傾く側
問いを分銅に 変えたくないの
だから訊かないと 決めて指を引く
分銅を戻せば 皿が上がって
釣り合う一点 触れれば崩れる
包んだ茶葉を 受け取って出る
疑いだけは 量れないまま
「変わったの」とは 今日も言わない
包みを鞄の 底に落とす
釣り合わせない 問いを抱えて
夕闇の路地に 一人の重み
- 作詞者
Akemi
- 作曲者
Akemi
- プロデューサー
nanayon music
- ミキシングエンジニア
nanayon music
- ボーカル
Akemi

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天秤のリドル
Akemi
「天秤のリドル」は、恋人の小さな変化を確かめられないまま、疑念が確定と保留の間で振れ続ける心を描いたミディアムテンポのシティポップ。
夕暮れの三茶の路地、量り売りの茶屋、カチッと置かれる分銅、一拍遅れる返事、短くなった視線——皿が行き過ぎては戻る揺れが、真ん中で止まらない不安を静かに浮かび上がらせる。
架空のAIシンガー Akemi が歌うのは、相手を問い詰めず、変化を先に読みながらも確かめにはいかない大人の距離感。問いを口にすれば求める側・傾く側になると知り、疑いを一人で抱えて持ち帰ることを選ぶ大人の孤独。
70年代後半から80年代初頭のニューミュージックやシティポップが持っていた、夕暮れの商店街、分銅式の上皿天秤、紙に包まれた茶葉が帯びる叙情性を下敷きに、現代的な感性で再構築した一曲となっている。
釣り合った茶葉を受け取り、「変わったの」という問いは皿に載せないまま、包みを鞄の底に落として夕闇の路地へ出る。——確かめないことで自分の重心を守る、そんな静かな決意を描いた楽曲。
Produced by nanayon music.
アーティスト情報
Akemi
1970年代後半〜80年代前半の「シティポップ/ニューミュージック」が持つ哀愁と夜の空気感を、生成AIと編集で“作品として”再構築する音楽プロジェクト。 Akemi(アケミ)は、神奈川県大和市出身という設定で生まれた架空のAIシンガー。都会の孤独、大人の恋、夜の感情を、ノワール調のシティポップとして歌う。 作詞・作曲・歌唱・ビジュアルは生成AIを制作ツールとして用いながら制作し、「AIの中にある人間味と懐かしさ」をテーマに探求している。
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nanayon music



