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「己の歩進に合わせて地球を後ろへ押しやり、道路を従えて歩く圧倒的な独我論的万能感――しかし不意に目的地を見失い、それでも『まあいっか!』と笑って無目的に暴走を再開する、愚かで最高に愛おしい人間の剥き出しの生命力」――。重厚なUKベース(Heavy UK Bass)の冷徹な地鳴りと、神聖なゴスペル・クワイア(Gospel choir)の圧倒的音圧が正面衝突した、極めて物理的でプライマル(physical and primal)なスタジアム・ロック・アンセムです。楽曲の底を冷徹に牽引するのは、完璧なデジタルクォンタイズを放棄して人間の足音のごとき肉体性を宿した「無骨なヘヴィ・キック(raw heavy kick drum)」と、空間を歪ませる超低域のベースライン。そこに、部族的なミニマル・パンク・グルーヴ(tribal minimalist punk groove)が合流し、聴き手の脳内へ直接、無軌道な自由のエネルギーを注入します。
最大の特徴は、電波ソングやアニメ的な記号表現(-denpa, -kawaii)、あるいは安易なポップスの予定調和を100%パージした、剥き出しの実存感。ボーカルはマイクの振動板に唇が触れる至近距離で捉えられた、不遜で傲慢な(swagger and arrogant vocal)男性リード。ヴァースでは足音に合わせた独白でまくし立て、重力を支配していると錯覚する万能感を吐き出しますが、プレコーラスから重なるゴスペル・クワイアの神聖なレイヤーが、楽曲をスタジアム級の多幸感(euphoric rave climax)へと引き上げます。しかし、世界を支配した最高潮の瞬間に、何の前触れもなくすべての爆音が一コマで消滅する「無警告のASMR引き算(The OH SHIT Moment)」を敢行。1秒の静寂と1歩の足音、そして「……あれ? どこに向かってるんだっけ?」という予期せぬ感情のひび割れ(unexpected emotional crack)を経て、BPMと熱量が限界を突破する爆発的なレイヴ・ドロップへとノーモーションで自爆する展開は鳥肌ものです。最後はスタジオの自動フェードアウトに一切逃げることなく、熱量を維持したまま、現実の疲弊(……あしがいたい。)の言葉の途中でリミッターがゲートを閉じるように遮断。残響を1ミリも残さずスパッと完全な真空の静寂(absolute digital vacuum stop)へと着地する、世界の愛おしい不完全さを祝福する大傑作トラックです。
Negi0723は、感情の揺らぎと都市の空気感を繊細にすくい取るミュージシャン。 エレクトロニックとポップ、オルタナティブの要素を横断しながら、 きらめきとノスタルジー、衝動と内省が共存するサウンドを描き出す。 印象的なメロディと映像的なリリックが特徴で、 一瞬の感情や夜の断片を切り取るような楽曲世界は、 リスナーそれぞれの記憶や物語と静かに共鳴していく。 ジャンルに縛られず、感覚を信じて音を紡ぐ。 Negi0723の音楽は、日常と非日常の境界線をやさしく溶かしていく。