傾いた月の 額が切れていた
見上げた夜空の ずっと上で
濡れたアスファルト 背中の下で緩く
流れ出した血は 今日も蒼い
あの日 聞いた 君の声は
カモメのように 五つの輪を描く
狂い始めた都市の路上は
誰もいない海
透明な肢体を投げ出して
静かに浮かぶ 海月のように
毀れた夢のカケラが 水底に沈んでも
取り戻したいという 感情なんて
ない
生まれ続けては 消えてゆく星たちが
嘘で紡がれた 物語を嘲笑う
胸に抱いた 毒よ光れ
甘い痺れは 心臓まで届く
腐り始めた夜の途上に
欲望の花火
触ろうと近づく者たちを
静かに拒め 海月のように
言葉を並べて 希望の残像を映しても
分かり合いたいという感情なんて
ない
狂い始めた都市の路上は
誰もいない海
漂うさ ずっと
- 作詞
赤松 隆一郎
- 作曲
赤松 隆一郎
- プロデューサー
赤松 隆一郎
- ボーカル
赤松 隆一郎
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海月
赤松 隆一郎
赤松隆一郎、14年ぶりのフルアルバム「祝祭」からのシングルカット曲。過去の成功体験が亡霊のように蠢く街を、毒を纏い、漂い続けることでサバイブしようとする「海月(くらげ)」。都市の孤独を生きる、すべての人たちへ。
アーティスト情報
赤松 隆一郎
赤松隆一郎 シンガーソングライター/クリエイティブディレクター/ 愛媛県出身。2018年 1stアルバム 「THE SWING OF THE PENDULUM」でデビュー。音楽活動と並行して広告のクリエイティブディレクター、CMプランナーとしても活動する兼業ミュージシャンである。オリジナル作品とあわせて、自身が企画する広告キャンペーンやCMソングの作詞・作曲、NHK「みんなのうた」への楽曲提供など、音楽と広告のフィールドをまたぐ独自の制作スタイルを持つ。 2012年から、ギタリストの井上央一とともにアコースティックユニット「アンチモン」を結成。リーダーにカンガルーがいるというユニークなメンバー構成とキャッチーなメロディー、日本語にこだわった歌詞でこれまでに3枚のアルバムを発表。 「疲れたら、愛媛」「道後のワルツ」興居島〜高浜港を結ぶフェリーのイメージソング等、地元・愛媛をPRするための楽曲制作も積極的に行なっている。 2022年8月、自身14年ぶりとなるフルアルバム「祝祭」をリリース。
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