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Eマイナーの変拍子をベースに、突如として割り込むスタンダードなビートが強烈なコントラストを描く、実験的なアートパンク/オルタナティブ・ロックです。
最終サビまでリバーブを一切排除したドライで皮肉めいたボーカルに、右にパンされた耳障りで角張ったギター、左から突き刺さる矩形波のシンセが重なり、意図的に「噛み合わない」不快感を演出しています。予測不能な位置で鳴るスネアと即興的なハイハットがリスナーの方向感覚を奪う中、メロディアスなベースラインだけが楽曲の感情的な重みを孤独に支え続けます。曲の途中でドラムマシンがハードディスクのようにバグを起こして完全な無音(サイレンス)に陥り、その後フルバンドのストレートなリズムへと回帰した瞬間に訪れる「暴力的なまでの正常への安堵感」は圧巻です。
テーマは「ブレインフォグ(脳の霧)と認知の葛藤」です。同僚の箇条書きの会話に脳の処理が追いつかず、理解するのに時間がかかる私の苦悩を「忘却のオフィス」という架空の官僚システムに例えています。頭の中が「湿ったウール」で覆われているような感覚を、意図的にミッドレンジを強調した粗削りなマスタリングとドライなユーモアで描き出した、極めて独創的な一曲です。
Negi0723は、感情の揺らぎと都市の空気感を繊細にすくい取るミュージシャン。 エレクトロニックとポップ、オルタナティブの要素を横断しながら、 きらめきとノスタルジー、衝動と内省が共存するサウンドを描き出す。 印象的なメロディと映像的なリリックが特徴で、 一瞬の感情や夜の断片を切り取るような楽曲世界は、 リスナーそれぞれの記憶や物語と静かに共鳴していく。 ジャンルに縛られず、感覚を信じて音を紡ぐ。 Negi0723の音楽は、日常と非日常の境界線をやさしく溶かしていく。