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不思議なことに、音が人格を持ち始める瞬間がある。
大勢が集まって奏でている音達が、ある瞬間から、 一人の人間のように語りかけ、笑いかけ、心を打ち明けてくるのだ。 それは奏者全員の音が、同じ一つの
性格を持ち始めたからだ。 滅多にないことだし、単に 名人を集めたからといって出現する音の風景じゃない。
では、それがどんな音なのか。答えは簡単なのだ。
なにわ《オーケストラル》 ウィンズの現在を聴けばいい。
日本中から集結した折り紙付きの名人達が、 ただ技術的にウマイだけでなく、合奏体として生命を持つ音を結成3周年にして、ついに奏でている。 音楽する
心が同じ方向を見ている。これが「音の人格」なのだ。
世界中で音に人格のある楽団は、ほんの一握りしかない。その確かな一つがこのCDに記録されている。
鮮明に雄弁に壮麗に。
これは揺るぎない「名門誕生」の記録だ。
響 敏也(作家・音楽評論家)