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このアルバムは、一人の悪口から始まった。
偉そうで。
自信満々で。
神を名乗り。
世界の中心に立ち。
異論は認めず。
反逆者は許さない。
そんな一人の人間を書いていた。
……そのはずだった。
気付けば出来上がっていたのは、一人の人間の物語ではない。
誰かを「絶対」だと思う者。
誰かを神のように祭り上げる者。
その「絶対」に反抗する者。
何者にもなれない自分ともがく者。
理不尽を青春と呼ぶ者。
欲望に飲み込まれる者。
酒に救いを求める者。
未来を信じて進み続ける者。
昨日の自分を壊そうとする者。
そして、大切な人を失い、一人になった者。
それぞれの物語は、まったく違う。
だが、そのすべては『絶対王政』という一つの世界で交わっていく。
表面的には、王を歌い、青春を歌い、酒を歌い、恋を歌う。
しかし、その奥には、それぞれ違うもう一つの物語が隠されている。
一度聴いただけでは見えない景色がある。
歌詞を読み返した時。
アルバムを最後まで聴き終えた時。
最初に受けた印象は、きっと少し変わっている。
『絶対王政』は、一つひとつの楽曲が独立しながら、最後には一つの世界を描き出す作品である。
すべてを聴き終えたあと、もう一度、一曲目から始めたくなる。
その時、この王国は最初とは違う姿を見せてくれるはずだ。
どういう関係なんだ、この二人。 最初に目に入るのは、白塗りの男。 その隣には、妙に堂々とした男が立っている。 まるで上下関係があるようで、そうとも言い切れない。 食いたい。 飲みたい。 寝たい。 金が欲しい。 偉そうにしたい。 口に出したら、だいたい終わっている。 でも、消えるわけじゃない。 今日だけならいい。 何が悪い。 構わない。 興味ない。 金よこせ。 オレこそが神。 ボロボロスでは、そういうものほど引っ込まない。 良心より野心。 反省よりチートデイ。 救いより神ウォーター。 弱気より下克上。 普段なら飲み込むしかないものが、ここでは妙に勝った顔をしている。 だから聴く。 正しくなりたいからじゃない。 慰めてほしいからでもない。 ろくでもないものが前に出るほど、隣に立つ男の独裁者ぶりが妙に効いてくるからだ。 ボロボロス。 欲望と野心と恨み節が、いちばん偉そうな顔をしているロックユニット。
L Studio Record