

洗面台 金曜の夜を灯す
新宿の終電を気にしない今
ポーチから いつもの色を出して
「映画のあと」の約束をなぞる
物語より ノイズを愛する人
映写室(キャビン)から 光を追う横顔
見る側の距離に甘えていたけど
今日は深い赤(ルージュ)に手を伸ばす
冷たいネジを回し ひとすじ引く
鏡の向こう 見知らぬ私
暗闇を出て 顔を見られたい
体が夜の温度を変えていく
「似合う?」と聞けば 委ねてしまいそう
焦ってティッシュで 色を拭き取る
あの街を出た日を 手放せなくて
いつもの無難な色でなぞり直す
小田急の始発が 響いた朝
一人で生きると 鏡を睨んだ
同じ仕草で 色を変えようと
した自分に 気づいて戸惑う
結局いつもの 私のままで
カチッと音たて キャップを閉める
視線など求めないふりをして
少し高い靴(ヒール)を選んでしまう
丸めたティッシュを ここに捨てて
ドアノブを回し 夜(まち)へ出る
拭き取ったはずの 微熱を連れて
鏡に残る ひとすじの赤
- 作詞者
Akemi
- 作曲者
Akemi
- プロデューサー
nanayon music
- ミキシングエンジニア
nanayon music
- ボーカル
Akemi

Akemi の“金曜のルージュ”を
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金曜のルージュ
Akemi
「金曜のルージュ」は、映画のあとの約束を前に、洗面台の鏡で口紅の色を選び直すその数分間に揺れる告白の手前の意志を描いたミディアムテンポのシティポップ。
金曜の洗面台、ポーチから取り出したいつもの色、深い赤に手を伸ばしてはティッシュで拭き取る指先、そして鏡に残るひとすじの赤――見る側の距離を手放して顔を見られたいと思った夜が、冷たいネジを回す指先に静かに宿っていく。
架空のAIシンガー Akemi が歌うのは、誰かに「似合う?」と委ねるのではなく、自分で色を選んで夜の街に出ていく、けれど拭き取ったはずの深い赤の微熱だけは消せないまま歩き出す大人の感情。
70年代後半から80年代初頭のニューミュージックやアーバン・ポップが持っていた、金曜の夜、洗面台の鏡、口紅の色選び、告白と自立の境界線を描く叙情性を下敷きに、現代的な感性で再構築した一曲となっている。
結局いつもの色に戻してキャップを閉める。それでも少し高いヒールを選んでしまった足元が、鏡に残るひとすじの赤とともに、拭き取れなかった意志を連れて夜へ出ていく――そんな告白未満の覚悟を描いた楽曲。
Produced by nanayon music.
アーティスト情報
Akemi
1970年代後半〜80年代前半の「シティポップ/ニューミュージック」が持つ哀愁と夜の空気感を、生成AIと編集で“作品として”再構築する音楽プロジェクト。 Akemi(アケミ)は、神奈川県大和市出身という設定で生まれた架空のAIシンガー。都会の孤独、大人の恋、夜の感情を、ノワール調のシティポップとして歌う。 作詞・作曲・歌唱・ビジュアルは生成AIを制作ツールとして用いながら制作し、「AIの中にある人間味と懐かしさ」をテーマに探求している。
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