Cassette Gadget 4q (sketch)のジャケット写真

歌詞

過程教師

岩下啓亮 Sardine

だんだん調子が悪くなってく

真剣勝負の関係薄れる

ただ絶え間なく降りかかってくる

こんな 簡単な 問題も解けない

利口なやり方を説明したはずが

分かってないみたいだった

おまえが好きだった もろもろの者たちは

どこかへ去っていった もう戻っちゃこない

こんなんじゃ通るまいに 奪い取らねば

単純な計算すら どうして分からない?

ずいぶんとひどい ことば投げられた

完全勝利は 遠くなってゆく

まだ間に合うから 謝っておいで

いいや、そんなこと あーどうだっていいや

流れに逆らって 期待を裏切った やる気がないみたいだ

おまえが好きだった ほんとうに好きだった

無邪気なほほえみは 二度と帰っちゃこない

こんなんじゃ渡れまいに 立ち向かわねば

困難なこの時代を 生きてゆかねば

思ったより早く 向こうに行けそうだ 自由になれそうだ

おまえが好きだった 素直ないい子だった

答が知りたいか 止めを刺してやろう

膨張した中途半端 頭をぶっ飛ばして

さあ、おれを踏み倒していけ

  • 作詞者

    岩下啓亮 Sardine

  • 作曲者

    岩下啓亮 Sardine

  • レコーディングエンジニア

    岩下啓亮 Sardine

  • ギター

    岩下啓亮 Sardine

  • ボーカル

    岩下啓亮 Sardine

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ストリーミング / ダウンロード

今回のリリースはカセットガジェットシリーズの第四弾である。
2001年(21世紀)の前半、私は作曲のアプローチを一から見直した。具体的には、歌詞の内容をとことん突き詰めて、詞先で後から旋律をこしらえていった。この時期に作った曲は30曲を超え、大半は後に制作する『変身』と『21世紀のプロテストソング』に援用された。
ここに収められた習作は、スケッチの域を出ていないものが多い。下手なギターをかき鳴らす、一発どりの弾き語りがほとんどだ。編曲という化粧を施さない、いわばすっぴんの状態なので、リスナーの耳を楽しませる要素はほとんどない。けれども、私の作曲プロセスを検証するには、格好の資料といえるだろう(将来誰が検証するかさだかではないけれど、笑)。
ジャケット写真の場所は広島県尾道市。妻が撮影した。

アーティスト情報

  • 岩下啓亮 Sardine

    鰯こと岩下啓亮 Sardineです。 1983年から2003年までの20年間で、ひとり多重録音した楽曲が約200曲あります。これらを8枚のアルバムにまとめて2024年に順次アルバムをリリースしました。2025年はアンソロジーの代わりに、年代順に編集したアルバムを発表します。 その音楽は、多種多様です。親しみやすいポップスもあれば、社会的視点をそなえたメッセージソングもあります。プログレッシブな構築性もあれば、パンク的な破壊志向の側面もあります。手ごわいピアニストで、マッドなシンセサイザー弾きで、たどたどしいギタリストで、音の読めるベーシストで、緩いリズムのパーカッショニストで、ひとり多重コーラスを駆使する、不器用なシンガーソングライターです。それらすべてのパートが、一つの人格に統合されているのです。 ロマンチックと薄情と情熱の混淆、とりとめもない不安と届かぬものへの憧憬を描いた、オールディーズだけどもエヴァーグリーン。表情豊かな鰯の音楽を、ぜひお聞きください。

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