

永遠に続くのは あの夏の記憶
思いでを辿る旅 埃たつ田舎道
金網の向こうには 50メートルプール
人魚みたいに跳ねた きみはもういない
きみがいたころに 気づけばよかった
きみがいたころに きみがいた場所に
きみがいたころの ぼくでいたかった
取り返しのつかない あの夏の記憶
絡みあって乱れて わき立つ入道雲
鉄条網の向こうには 灼けてただれたレール
陽炎が揺らめいた きみはもういない
きみがいたころに 戻れりゃよかった
きみがいたころに きみがいた場所に
きみがいたころの ぼくが好きだった
雨、雨、雨
雨、雨、雨
永遠を刻むのは あの夏の記憶
豊かさを選ぶたび 後ろめたく思う
夕立そして雷鳴 心の臓をつらぬいた衝撃
リストから削除された きみはもういない
きみがいたころに 気づけばよかった
きみがいたころに きみがいた場所に
きみがいたころの おもかげ抱きしめ
雨、雨、雨
雨、雨、雨
雨、雨、雨
- 作詞者
岩下啓亮 Sardine
- 作曲者
岩下啓亮 Sardine
- レコーディングエンジニア
岩下啓亮 Sardine
- グラフィックデザイン
Kisakino Mina
- ギター
岩下啓亮 Sardine
- ボーカル
岩下啓亮 Sardine

岩下啓亮 Sardine の“夏の記憶”を
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ストリーミング / ダウンロード
過去に録音した未完成の3曲をミニアルバムの形でリリースします。
いつかはちゃんと録音しようと考えているうちに四半世紀が瞬く間に過ぎました。後悔することしきり、ですが、不完全なままでも、世に放ちたいとの思いが勝りました。
願わくは誰かが引き継いでくれればいいのだけど。と、あてのない望みを抱いています。
なお、ジャケットは、昨年リリースしたシングル『夏の記憶』と同様、Kisakino Minaさんの撮影した写真にしました。
アーティスト情報
岩下啓亮 Sardine
鰯こと岩下啓亮 Sardineです。 1983年から2003年までの20年間で、ひとり多重録音した楽曲が約200曲あります。これらを8枚のアルバムにまとめて2024年に順次アルバムをリリースしました。2025年はアンソロジーの代わりに、年代順に編集したアルバムを発表します。 その音楽は、多種多様です。親しみやすいポップスもあれば、社会的視点をそなえたメッセージソングもあります。プログレッシブな構築性もあれば、パンク的な破壊志向の側面もあります。手ごわいピアニストで、マッドなシンセサイザー弾きで、たどたどしいギタリストで、音の読めるベーシストで、緩いリズムのパーカッショニストで、ひとり多重コーラスを駆使する、不器用なシンガーソングライターです。それらすべてのパートが、一つの人格に統合されているのです。 ロマンチックと薄情と情熱の混淆、とりとめもない不安と届かぬものへの憧憬を描いた、オールディーズだけどもエヴァーグリーン。表情豊かな鰯の音楽を、ぜひお聞きください。
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