うれしくて、こわいままのジャケット写真

歌詞

うれしくて、こわいまま

Kotatsu Tachibana

夜の窓ガラスに映る自分が

少しだけ知らない顔をしていた

あなたは何も急がせないで

いつも通りの調子で笑ってくれる

その当たり前の優しさを

やっと、ちゃんと受け取れるようになってきた

追いつくまで待ってくれること

返事を急かさない沈黙の時間

それがどれだけ贅沢なことかを思うと

胸のあたりがぎゅっと締めつけられる

あたたかくて、少し苦しくて

泣きたくなるのに、泣けなくて

うれしくて、こわいまま

それでも前に進んでいる

昨日まで閉じていた扉の前で

今日は少しだけ足を止めずにすんだ

「このままでもいいよ」と言われたら

きっと甘えてしまいそうで

でも、いつかは自分から

扉のノブに手を伸ばしたいと思ってる

教科書の余白に書いた落書き

ふと気づけばあなたのイニシャル

誰にも見せない秘密のページが

ノートのあちこちに増えていく

放課後の電車で窓にもたれながら

今日の会話を最初からなぞる

何度思い出しても

同じところで笑ってしまう

こんなふうに誰かを思う日が

自分にも来るなんて知らなかった

うれしくて、こわいまま

それでも前へ踏み出してる

明日も会える保証なんて

本当はどこにもないのに

それでも「またね」を信じてしまう自分を

少しだけ許してみたくなる

涙がこぼれそうな夜ほど

あなたの優しさを思い出す

窓の外を流れるテールランプが

舟みたいに暗闇を横切っていく

その一つひとつに

小さな「ありがとう」を乗せてみた

うれしくて、こわいまま

心の温度は確かに変わっている

完全に安心なんてできなくていい

その分だけ本当なんだと思えるから

返事はまだ渡せないけれど

この気持ちをごまかしたくはない

あたたかさと怖さを抱きしめたまま

あなたへの道を歩いていく

部屋の灯りを消したあとも

頬の熱だけはなかなか引かなかった

  • 作詞者

    Kotatsu Tachibana

  • 作曲者

    Kotatsu Tachibana

  • プロデューサー

    Kotatsu Tachibana

  • ボーカル

    Kotatsu Tachibana

  • ソングライター

    Kotatsu Tachibana

  • プログラミング

    Kotatsu Tachibana

うれしくて、こわいままのジャケット写真

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    うれしくて、こわいまま

    Kotatsu Tachibana

「うれしくて、こわいまま」は、アドベント・ストーリー第12曲目となる女性視点のウィンターラブソング。
夜の窓ガラスに映る自分が、少しだけ知らない顔をしていることに気づいた女の子が、「追いつくまで待ってくれる人」の優しさを、やっと正面から受け取ろうとする心の変化を描いています。
教科書の余白に増えていくイニシャル、放課後の電車で何度もなぞり直す今日の会話、そして「うれしくて、こわいまま」という矛盾した感情。明日も会える保証なんてないのに、「またね」を信じてしまう自分を少しだけ許しながら、あたたかさと怖さごと抱きしめて前に進んでいく、繊細な冬のラブバラードです。

アーティスト情報

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