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1967年のアビイ・ロード・スタジオが持つ極上のアナログの温もりと、ザ・ビートルズの『ストロベリー・フィールズ・フォーエバー』などの「ブリティッシュ・インベイジョン」のDNAを色濃く受け継いだ、壮大でサイケデリックなバロック・ポップ/チェンバー・ロックです。楽曲はBPM72の物憂げなDマイナーから始まり、アコースティックギターの繊細なフィンガーピッキングとハープシコード(チェンバロ)の精緻な対位法(カウンターポイント)が内省的な世界を編み上げます。サビに向けてBPM108へと劇的にテンポを上げる「漸進的加速(グラジュアル・アクセラレーション)」を伴いながら、ブリッジでは鮮やかなFメジャーへと転調し、逆再生テープエフェクト(バックワード・ストリングス)やメロトロン、そしてフル・オーケストラの圧倒的なクレッシェンドが爆発します。
ボーカルは、当時のサイケデリック・ロックの象徴であるダブル・トラック(2回重ねて録音する技法)を施した、どこか浮遊感のある男性の声。歌詞は「鏡の向こう側に映るもう一人の自分、そして自分が世界をどう観測するかによって現実が形作られる」という、量子力学的かつ哲学的な内省と、自己受容の瞬間を描いています。ボーカルはセンターに定位し、ストリングスは左右にワイドに広がり、ベースはモノラルでド直球に芯を支えるという、初期の立体音響(空間オーディオ)を意識したこだわりのミックス。現代的な音圧補正やエレクトロニックな要素を完璧に排除し、アナログ・レコードの心地よい飽和感(ビニール・サチュレーション)のなかで劇的なカタルシスへと導く至高のアート・ポップです。
Negi0723は、感情の揺らぎと都市の空気感を繊細にすくい取るミュージシャン。 エレクトロニックとポップ、オルタナティブの要素を横断しながら、 きらめきとノスタルジー、衝動と内省が共存するサウンドを描き出す。 印象的なメロディと映像的なリリックが特徴で、 一瞬の感情や夜の断片を切り取るような楽曲世界は、 リスナーそれぞれの記憶や物語と静かに共鳴していく。 ジャンルに縛られず、感覚を信じて音を紡ぐ。 Negi0723の音楽は、日常と非日常の境界線をやさしく溶かしていく。