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横浜市出身の音楽プロデューサー/レコーディングエンジニアである田村悠二が率いるLanesが、新曲シングル『あなたがここに来るまでに用は済みそう』をリリースした。本作は、前作『俳優』から実に5年以上ぶりの発表となる。
ゆっくりとしたワルツのリズムに導かれる、酩酊感溢れるスロウなインディ・ロック・チューンであり、全日本語詞で歌われつつも、Stones Throw StudiosのCollin Davisを共同プロデュースに迎え、USインディ・シーンとも共鳴する、醒めたサイケデリアが魅力となっている。
本作を作る上で、田村はBroadcastの初期電子音楽を意識したシンセサウンドとArthur Verocaiの複雑な編曲に強い影響を受けている一方、彼が活動初期から一貫して影響を受け続けてきたと公言する、Television/Tom VerlaineやWomenの絡み合うようなギター、The La’sのシンプルで印象的なメロディ、そしてCurt Boettcherのサイケデリックなコーラスアレンジなどの要素も窺える。
Lanesにはこれまでライヴ・音源のなかでSawawo(Pot-pourri)、辻本秀太郎(水いらず、ex.生活の設計)、齋藤祐弥(GAKUDAMA)、古沢りえ(UlulU)、Mora Mothaus、額賀涼太(Caveman、ex.South Penguin)、管梓(エイプリルブルー、ex.For Tracy Hyde)といった同時代のインディを主とするさまざまなミュージシャンを迎えてきた。
また、5年間の間に、プロデューサー/エンジニアとして、オルタナティブバンド水いらず、スロウコアバンドPause、スカム即興ロックバンドJohn Tremendous' Soft Adult Explosionなどを手がけた。
今作は、こうした幅広い経験とインディ/オルタナティヴ・ミュージックの素養を活かし、作曲/プロダクションの両面で大きく進化したことを感じさせる、濃厚な作品となっている。