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横浜市出身の音楽プロデューサー/レコーディングエンジニアである田村悠二が率いるLanesが、ニューシングル『風俗』をリリースした。本作は、1月に5年ぶりのリリースとなった『あなたがここに来るまでに用は済みそう』に続くシングル第二弾。

Stones Throw StudiosのCollin Davisを共同プロデュースに迎えた前作とは対照的に、田村の自宅で全パートの録音・ミックスが行われた今作は、アコースティックギターのストロークとデジタルシンセのアンビエンスが同居する、ドラムレス・アンビエント・フォーク。
Beach BoysやCurt Boettcherなどのアメリカン・ポップスと重厚なハーモニーからの影響は健在のまま、不穏さと多幸感を行き来するコード進行と過剰なまでのリヴァーヴが、ドラムレスにも拘らずリスナーを没入させる、サイケデリックな作品となっている。

田村は5月にリリースされたアブストラクト・ポストパンクバンドPot-pourriのシングル『Y』にエンジニア/ギタリストとして参加している。また、これまでもプロデューサー/エンジニアとして、オルタナティブバンド水いらず、スロウコアバンドPause、スカム即興ロックバンドJohn Tremendous' Soft Adult Explosionなどを手掛けてきた。スタジオ化した自宅を拠点としたこのような幅広い活動を通し、東京のアンダーグラウンドシーンの中でも特異な制作哲学を形成している。

Lanesにはこれまでライヴ・音源のなかでSawawo(Pot-pourri)、辻本秀太郎(水いらず、ex.生活の設計)、齋藤祐弥(GAKUDAMA)、古沢りえ(UlulU)、Mora Mothaus、額賀涼太(Caveman、ex.South Penguin)、管梓(エイプリルブルー、ex.For Tracy Hyde)といった同時代のインディを主とするさまざまなミュージシャンを迎えてきた。