404AM (キノウ)のジャケット写真

歌詞

保護者会のあと

MASAQUI

保護者会のあと

保護者会のあと

大人たちが水を飲む

保護者会のあと

先生の話になると

誰かが窓の外を見る

先生の話になると

話が別になる

保護者会のあと

玄関に人が残ってる

チャイムは普通に鳴っている

湿気を吸った教室

黒板消しが乾かない

昨日まであった出席簿に

名前だけ見当たらない

廊下の隅の掲示物

画鋲の跡が残ってる

ねえ

何があったの

大丈夫だよ

気にしないで

そういう声が増えるほど

気になってしまう

先生の話になると

誰かが時計を見はじめる

先生の話になると

笑い声が薄くなる

保護者会のあと

靴音が長く響く

チャイムは普通に鳴っている

キーンコーン

カーンコーン

職員室前のベンチ

ペットボトルがへこんでる

知らない先生が増えていて

知ってる声が聞こえない

プリントには退職と

それだけ綺麗に印刷

噂は毎日形を変える

病気だったとか

引っ越しだとか

誰かが言った言葉より

誰も言わない言葉が残る

昨日まであった席なのに

埃の積もり方が早い

保護者会のあと

保護者会のあと

大人たちはよく知っている

保護者会のあと

保護者会のあと

子供には教えない

先生の話になると

みんな水を飲む

黒板

出席簿

掲示物

ペットボトル

チャイム

湿気

保護者会のあと

まだ廊下が静かだった

  • 作詞者

    MASAQUI

  • 作曲者

    MASAQUI

  • プロデューサー

    MASAQUI

  • プログラミング

    MASAQUI

404AM (キノウ)のジャケット写真

MASAQUI の“保護者会のあと”を

音楽配信サービスで聴く

ストリーミング / ダウンロード

404AM 第9弾アルバム キノウ。

昨日のことなのに。

ずっと前の夢みたいだ。

キノウは、記憶と機能をテーマにしたアルバムです。

思い出は保存される。

でも、その保存形式は少しずつ壊れていく。

処理中のまま失敗した記憶。

保護者会のあとに残った沈黙。

誰かに見られている気配。

無関心のふり。

空室から聞こえるシャワー。

二人分のモーニング。

気楽なキャラクターを演じ続ける自分。

このアルバムの登場人物たちは、感情を失ったのではありません。

感情を処理する機能が少しだけ壊れています。

シティポップ。ローファイ。ドリームポップ。壊れたダンスミュージック。生活ノイズ。地方駅。朝のファミレス。アパートの廊下。VHSノイズ。保存失敗した記憶。

404AMは今作で、人間の心を機械の故障のように描きます。

眠れないわけではない。

ただ寝汗だけ増えている。

寂しいわけではない。

ただ空室のシャワーが気になる。

好きなわけではない。

ただ二人分の朝食が頭から離れない。

キノウは、感情そのものではなく、感情が残したログを集めたアルバムです。

昨日を思い出しているのか。

昨日に思い出されているのか。

その違いは、もう誰にも分かりません。

"