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1970年代の初期の日本のフォークソング(初期の高田渡や加川良、遠藤賢司らの精神性)に深く根ざした、BPM72の極めて内省的なアコースティック・フォークです。DADGADと呼ばれるアコースティックギターの変則オープンチューニングを用いた、深く豊かな倍音を伴うフィンガーピッキングが楽曲の骨組みを作ります。そこに温かみのあるアコースティックベースのウォーキングライン、そっと寄り添うジェンベの手触りのあるパーカッション、そして哀愁を帯びたブルースハープ(ハーモニカ)のフレーズが、煤けたセピア色のシネマティックなテクスチャー(アナログテープのヒスノイズ)の中に浮かび上がります。
ボーカルは、至近距離で語りかけるようなハスキーでブレスの多い男性の声。都会のコンクリートジャングルで生きる現代人が、ふと「土の匂い」や「父の寡黙な背中」を思い出すという、世代を超えた土地と血のつながりをめぐる物語(ストーリーテリング)が淡々と、しかし凄まじいダイナミクスで歌われます。ブリッジにおける完全な静寂(間)から、サビでの感情の解放にいたる「囁きから絶唱へ」の起伏は、過剰な空間リバーブや現代的な音圧補正を一切排除した、木と鉄弦の生々しい振動だけで構築されたフォークソングの極致です。
Negi0723は、感情の揺らぎと都市の空気感を繊細にすくい取るミュージシャン。 エレクトロニックとポップ、オルタナティブの要素を横断しながら、 きらめきとノスタルジー、衝動と内省が共存するサウンドを描き出す。 印象的なメロディと映像的なリリックが特徴で、 一瞬の感情や夜の断片を切り取るような楽曲世界は、 リスナーそれぞれの記憶や物語と静かに共鳴していく。 ジャンルに縛られず、感覚を信じて音を紡ぐ。 Negi0723の音楽は、日常と非日常の境界線をやさしく溶かしていく。